眠れない人のための「フロントメモリーfeat.川本真琴(神聖かまってちゃん)」徹底解析。~かかってこい暇人ども。君の休日に音を。街並みの群衆に傘を~

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こんにちは犬飼です。

金曜日の夜の今日も、音楽解析をしていきたいと思います。

 

音楽解析とは何か。

音楽解析とは僕なりの音楽の解説、音楽の紹介です。

 

音楽とは音楽だけでは成立していません。

音楽はその音楽を聴く人がいてはじめて成立します。

 

音楽を知る、音楽を理解するには、ただ音楽だけを見つめるのではなく、

音楽を聴いている聴き手と音楽を分析、解析しないといけない。

 

音楽は双方向のメディアです。

ツイッターが多くの人に利用されてそこに価値が生まれるように。

音楽も聴き手に聴かれることでその真価が発揮されます。

 

音楽をもっと知るために、音楽と音楽を聴いている自分自身を分析しよう。

 

というわけで今日も音楽解析をやっていきます。

今日解析するのは、「フロントメモリーfeat.川本真琴神聖かまってちゃん)」

今知ったのですがこの川本って人って、あの芸人で話題になった人なんですね。

歌手のか人で似たような名前の人が多くてそこんとこごっちゃになってます。

まあそんなこと関係なくやっていきます。

 

いつものようにYOUTUBEの再生時間に合わせて、

僕がその再生時間に感じたこと、思ったことを書き記していきます。

一度曲をすべて聴いた後僕の文章を読んでくれてもいいですし、

僕の文章に続いてYOUTUBEの動画を再生してもらってもかまいません。

 

それではYOUTUBEの再生ボタンを押して、動画を再生していきましょう。

 

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「再生時間0:02~0:03」

 

曲の出だしの音は”POP”。

気分は上々。

まるで久しぶりにスキップしているような、そんなイントロの出だし。

 

音楽はその音楽を聴いている人の、その時の気分に合わせて。

落ち込んでいる人は明るい曲を求めない。

元気な人は暗い曲を求めない。

君が求める音楽は、君自身が投影されている音楽。

君が求めない音楽は、そこに君はいない音楽。

 

音楽を聴いて、自分を知って。

音楽を聴いて、自分の身体の色を知って。

 

 

 

 

「再生時間0:03~0:06」

 

 

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イントロのPOPな出だしが聴き手の胸に刻まれていく。

音が聴き手の胸を弾いて、聴き手は自分たちの胸の鼓動をより感じることができる。

 

音楽は受動的なツールではない。

音楽は常に僕ら聴き手に対してアクションを求める。

 

この曲のイントロに胸を弾かれて僕ら聴き手は、音楽と共に、気持ちの脈を上げていく。

この曲と共に、ボルテージを上げていく。

この先何があるのか。この先何と出会おうのか。

 

神様は不条理。

先のことを教えてくれない。

未来についてのヒントをくれない。

 

蜘蛛の糸にしがみつきながら、僕ら聴き手は必死に上に昇ろうとする。

 

 

 

 

「再生時間0:06~0:10」

 

 

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人生について、僕は時々考える。

人生とは、ジグソーパズルの破片を拾っているようなものだ。

拾った一枚の破片はどんな絵に対応しているか、全く見当がつかない。

破片を拾う機会は多いけれど、その破片の完成品のパズルがどれだけの大きさなのか、

その完成品が何を描かれているのか、僕らは決して知りはしない。

途方もない時の中で、いつまでも破片は落ちている。

拾うも自由拾わないも自由。

パズルを作るも自由作らないのも自由。

 

街を歩けばいたるところでパズルの破片は落ちている。

破片を拾う者拾わない者。パズルを組み立てるもの組み立てない者。

 

街の群衆の中に君はいる。

街の群衆の中にパズルの破片は落ちてる。

 

 

 

「再生時間0:10~0:16」

 

 

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胸の高まりに少し落ち着いてきて、ティーブレイクをしていた僕ら聴き手は、

ここで急に歌い手(歌手。声。この曲で言うと川本真琴)に出会う。

 

まだ本格的な歌詞のはじまりではなく、

まだイントロの続きみたいな、記号チックな声の出現。

 

イントロが終わる前に、僕ら聴き手への軽いあいさつみたいな。

ここからは彼女(歌い手)がここの案内人で、僕ら聴き手は彼女と共に冒険していく。

 

曲の中では、歌い手が案内人。

案内人がいないと、僕ら聴き手はどこにも行くことはできない。

真っ黒な暗闇の中で、彼女だけがここの道を知っている。

 

聴き手が不幸になるのも幸せになるのも、彼女次第だ。

 

彼女のおかげで、僕らの周りにいる獣は近づいてこない。

僕らは守られているのか、もしくは逃げられないようにされているのか、

それは分からない。

 

僕ら聴き手は彼女についていくしかない。

この物語が終わるまでは。

この世界から出るまでは。

 

ここで一度自分たちの身体を確認してみよう。

肌の色は何色か。どんな顔しているのか。

 

それを決して忘れないで。

また戻ってこられますように。

 

 

 

「再生時間0:17~0:23」

 

 

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まるでジェットコースターが高いところから急降下するように、

再生時間0:17から曲が展開していく。

 

君はこの高速の世界についてこれているだろうか。

涙腺をぶっ壊して、喉を乾かして。

あくびする余裕なんてもちろんない。

唇がこそばゆい。汗腺が機能していない。

 

自分の本能が追い付けないほど高速の世界で、君の身体は、蒸発していく。

 

いらないもの、必要なもの、そんなこと頭で整理する余裕はない。

考える前に周りは進んでいって、僕ら聴き手はついていくことで精いっぱい。

 

こんなにも聴き手に与えようとしない曲も珍しい。

何かを掴む前に、事象は通り過ぎる。

もしこの速さに慣れるとしたら、それは聴き手が人間性を失っているのだろう。

 

人間性を)失ってもいいんじゃないか。

どうせここでそれは、必要のない、役に立たないものなのだから。

 

 

 

「再生時間0:24~0:29」

 

 

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聴き手の存在が、クシャクシャにされていく。

ルーズリーフの紙をクシャクシャにするように、丸め込まれクシャクシャに縮まらされる。

 

自分ではどうしようもない世界が、ここにある。

僕らこの曲の聴き手は、とてつもない世界に放り込まれた。

 

身体の感覚が薄い。

知能って何ですか?

 

僕ら聴き手の存在が、塵(ちり)になっていく。

男性限定で今の状況を例えると、

久しぶりに彼女とHできて、興奮して興奮して勃起して勃起して、

まるで5000倍に勃起した自分のいちもつが自分の脳を破壊して、

真っ白な性欲だけが、彼女の身体を貪(むさぼ)るんでいる状況。

ここに自分は存在しない。

自分の存在は塵となって、とてつもないでかい太陽的な性欲だけが、

自分を支配している。

 

これは気持ちよさなのか。はたまた人間機能の欠陥なのか。

 

自分の存在が無くなっていくと同時に、

人間の集合体に出会えたような、そんな感覚。

 

自分の存在を消していって、

僕ら聴き手は同じ方向に向かっていった。

 

さあ、奇跡のカーニバル開幕だ。

 

 

 

「再生時間0:29~0:30」

 

 

 

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はじめて僕がクンニした思い出、語っていいですか。

その時僕は、まずその女性の部分の熱さに感動したんだ。

パジャマ越しからも分かる、温かく柔らかきもの。

 

彼女が好きとか愛がどうこうの前に、

本能的、生物的に、そこをもっと探りたいと思った。

彼女はそこのおまけで、彼女はそこと僕とが出会う案内人のようで。

女性というのは下半身に、別の生き物を備えているんだと思った。

上半身とはまるで別の生き物が、そこにいた。

    <犬飼ユウの日記第4章51節「バイエルの死海」より>

 

 

 

 

「再生時間0:31~終わりまで」

 

 

 

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学校の先生が言っていたことで思い出すのは、勉強に関係ないところだけ。

先生もそれが分かっていた気がした。

先生も先生の役割を演じていて、時折ただのおじさんの顔を見せてくれていた。

 

学校の世界を出れば、あとはたった1つの世界しか待っていない。

お金が常に付きまとって、物事を見えにくくする世界。

お金があるからこの世界を冒険できるけれど、

どれも価値観を統合された気がして、時折妙に息苦しくなる。

 

自分を創るのもお金で自分を壊すのもお金のようで、

答えが曖昧にされて迷いやすく、ひどく頭痛がする。

 

そんな時お金の匂いが薄い男とか女の世界に逃げ込むけれど、

男と女の世界は長くは居座れない。

 

僕らは自分が落ち着く場所を、ずっと探している。

その場所は確か、お金の世界の前にいた、まだ学生だった頃の世界にヒントがある。

だけれどもう学生の世界には戻れない。

思い出したい。

ヒントを掴みたい。

落ち着ける場所を見つけるために。

 

今日も今日とて僕は、群衆の中に紛れ込む。

あの頃からヒントを見出すために。

群衆の中、僕は破片を拾っている。

 

フロントメモリーfeat.川本真琴

 

 

眠れない人のための「フロントメモリーfeat.川本真琴神聖かまってちゃん)」徹底解析。

~かかってこい暇人ども。君の休日に音を。街並みの群衆に傘を~

 

 

終わり。

 

 

後書き。

今までこのブログで解説してきた曲とはだいぶ毛色が違っていた。

おもしろかった。

 

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