音楽解析on twitter 解析曲名「COLORS(宇多田ヒカル)」のブログ上での掲載と、そして解説。

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宇多田ヒカル - COLORS

 

 

以下、ツイッター上での「曲の歌詞」にあたる部分は、

ブログ内ではYOUTUBE動画における再生時間で表しています。

 

 

再生時間0:16~0:24

 

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さざ波は君に寄り添い、憂いもそして絶望をもかき消していく。
止まらないで留まらないで降り止まないで。
急ぎすぎて生きる君は、あまりにも愚か。
それは君自身が、一番分かっていた。
日を重ね時を重ね影を重ね、嫌と言うほど君は君を知っていて。
自分の心の器にひどく吐き気を催しながらも、
それでもしかし、君はその負なる器に身を委ねていくしかなかった。
私は私のことが、世界で一番嫌い。
これは再会の物語。これは悲しさ添えゆ物語。
いざ。

 

再生時間0:24~0:32

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後ろが恐い過去が恐い。背中が寒くそして冷たい。
中々上手に、息が出来なくて。
他人の真似をしながら他者の仮面を借りながら、
君は世の中に隠れ生き続けている。
忍者にしてはあまりにも覚悟が足りなくて。
愚者にしては半端なプライドを持っていて。
超絶中途半端人間、気持ち悪っ。
幾度も自己嫌悪を重ねることで君は、
埋葬されていた死人と会話する機会を得てゆく。
化け物がここに、ふたりいる。

 

再生時間0:32~0:40

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ぐちゃりぐちゃり、どばばばば。
血の交換が、痛く気持ちよく。
自分という存在はこんなにもどす黒い液体で成っていたのかと思うと、
少しだけ可愛げがあって。
悪魔も人間に生まれ変われるんだ。
少しだけ君は学び、少しだけ君の頬はほころび。
それでも君の復讐は、まだまだ全然終わらなくて。
ここからだここからだ、これからだこれからだ。

 

再生時間0:40~0:47

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他人に興味はないけれど、
他者が持つ色を、君は妬み羨み。
私も欲しい私も欲しい。私も私を望み色で染めてみたい。
子供のようにねだりを繰り返す君がいて。
いつから甘えることを忘れていたのだろう。
いつから拒絶することばかり覚えてしまったのだろう。
入り口が消えた洞窟で、君は泣き続け。
光は届かず、暗闇の中で君は絶(た)え。
静謐さだけが、君を優しく見守っていた。

 

再生時間0:47~0:55

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自分が死んでもその存在を極度に否定しても、
君の心は微かに揺れ続け。
誰のために何のために、彼は動く。
その矛盾が、君には到底理解出来なくて。
瞳を閉じて個を消して。眠りの中で君はまぐわる。
祝福って、こんな感じなのかな。
形はなく音は無く、時もなく。
温かそうなものだけと、君は繋がっていて。
儚さそうなものだけと、君は繋がっていて。
寂しげに笑う君は、まるですべてと戦いそして終わりなく散っていった。
選ぶことが不得意で、選ぶことが苦手な君がいた。

 

再生時間0:55~1:04

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隣にいる人は、誰でも良かったのかもしれない。
君は君以外のモノを、利用し続けていて。
機械世界の中で君は一人、ヒトとして生き続け。
ため息が少し、君をなだめていく。
時計の針が少し、君の方へと擦り寄っていく。
やれやれ、やれやれ、やれやれ。
ひどく自分に酔いながら。ひどく世界を見下ろしながら。
君は灰色のまま、灰色の海へと飛び込んでいった。
ぽちゃん。ぽちゃり。
痛い世界に、また痛い人が加わっていった。

 

再生時間1:04~1:14

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君に水が注がれて。
君は潤いと再会して。
それほど希望していないのに、成長は始まってしまって。
周りが少し、騒がしい。
君の生きるに、また雑音が混じりだす。
めんどくせえ、めんどくせえ。
あの時が一番良かったかも、あの時が一番幸せだったかも。
一夜の交わりが君をここに留まらせ。
何か上手く嵌められたような。
あいつは誰だったのだろう。彼は誰だったのだろう。
記憶遠のく中で君はひとり、彼との再会を誓っていた。
や~ん、やんっ。

 

再生時間1:14~1:20

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街に戻り時は動き出し涙は止まり。
いつから君はそんなに、美しくなったのだろう。
いつから君はそんなに、優しくそして強い瞳を備えたのだろう。
君の身体がその変化を、一番驚き。
君は君であって、君では無くあり続け。
悲しい儀式は終わっていく。
忘れるべき夜が明けていく。
何も無かったと、時は君を洗脳し。
月も忘れ星も忘れ、君は彼から離れていった。
後ろを振り返ることは、許されていなかった。

 

再生時間1:20~1:29

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どれだけ年を重ねても、僕たちはいつもあの場所に還り。
呼吸を覚えたあの場所で。少しだけ愛を知った、あの場所で。
あの場所だけは守りたくて。
あの場所だけは穢されたくなくて。
拠り所が君を君たらしめて。
淡く光り微かに燃えるあの場所が、君を揺らし続け。
すでに答えは出ている。
だけどだらしない君はまだ、彼の面影に甘えていた。

 

再生時間1:29~曲の終わりまで

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鳥肌は目覚めの合図。
いつまで寝たふりをし続けているのですか。
自分の唾液が、妙に生臭く現実感を与えゆき。
夢から醒めて、また君は世界を汚しゆく。
敵ばかりの世界だ、自分さえも。いやこいつが親玉か。
覚悟が強引に君に寄り、仕方なく君は歩を進める。
もう、どーでもいいや。
もう、知ーらないっ。
自動操縦に切り替えて、君は君という駒を動かし始めていった。
その駒はひどく、赤汚れていた。
その駒はひどく、揺れ吠えていた。
だっさ。
おわり。

 

 

 

以上です。

 

というわけで、解説していきます。

やっぱ宇多田ヒカルっていいですよね。

僕の中ではやはり、鬼束ちひろ宇多田ヒカルが心のコア的な部分に近い所にありますね。

 

「再生時間0:16~0:24」

 

さざ波は君に寄り添い、憂いもそして絶望をもかき消していく。

→さざ波はイントロ音のことです。

このブログ内で何度も言っているように、イントロ音が僕は好きなんですよね。

イントロ音が曲に入る準備期間というか。

イントロ音でとりあえず曲を聴く前準備をする。

前準備にまずは憂いとかを消していく。

 

止まらないで留まらないで降り止まないで。
急ぎすぎて生きる君は、あまりにも愚か。
それは君自身が、一番分かっていた。

→僕たちはそれぞれ「生きるリズム」があって、

曲を聴くことで曲のリズムを知ることで自分のリズムに気づいていくじゃないですか。

それで、今回の曲を聴いて、僕がだいぶ急いで生きているなあと感じたのでこんな感じに。

 

日を重ね時を重ね影を重ね、嫌と言うほど君は君を知っていて。
自分の心の器にひどく吐き気を催しながらも、
それでもしかし、君はその負なる器に身を委ねていくしかなかった。
私は私のことが、世界で一番嫌い。

鬼束ちひろの曲とは違って、宇多田ヒカルの曲の場合「光」を感じることが多いと思います。それでその光を見て、自分の後ろに鮮明になる「影」があって。

曲が眩しいから、自分の醜さがより鮮明になるんですよね。

 

これは再会の物語。これは悲しさ添えゆ物語。

→これはこれ以降の曲の物語の宣言みたいなもの。

 

「再生時間0:24~0:32」

後ろが恐い過去が恐い。背中が寒くそして冷たい。
中々上手に、息が出来なくて。

→先ほどの時間帯の解説でも言ったように曲から光を感じることで、背中がむずがゆく感じる。

 

他人の真似をしながら他者の仮面を借りながら、
君は世の中に隠れ生き続けている

忍者にしてはあまりにも覚悟が足りなくて。
愚者にしては半端なプライドを持っていて。
超絶中途半端人間、気持ち悪っ。

→文章そのまんま。自己分析

 

幾度も自己嫌悪を重ねることで君は、
埋葬されていた死人と会話する機会を得てゆく。
化け物がここに、ふたりいる。

→例えば、すごく性格のいい人とかいるじゃないですか。

そういう人が自分の身近にいると、自分の性格の悪さが分かるじゃないですか。

自分と、その自分の性格の悪さが分かって心に浮かび上がる悪い自分。

それを見つけて、曲を聴く過程で僕たちは会話する。

これも「再会」にあてはまります。

 

「再生時間0:32~0:40」

 

ぐちゃりぐちゃり、どばばばば。
血の交換が、痛く気持ちよく。
自分という存在はこんなにもどす黒い液体で成っていたのかと思うと、
少しだけ可愛げがあって。

→その黒い自分との会話。白だと思っていた自分に黒色が注がれていく説明ですね。

「可愛げ」に関しては、その性格の悪さを認めるような感じ。

こんなにも性格悪いのに、よく表上は取り繕っているなあと感心する感じ。

自分が頑張っている感じを「可愛げ」と表現。

 

悪魔も人間に生まれ変われるんだ。
少しだけ君は学び、少しだけ君の頬はほころび。

→同じく自分の悪さについて。

 

それでも君の復讐は、まだまだ全然終わらなくて。
ここからだここからだ、これからだこれからだ。

→「復讐」がポイント。

復讐というか、罪滅ぼしというか罪の償いというか。白と黒の自分が混ざり合っている精神状態。

黒→白は償いだけど、白→黒への復讐。

結構精神錯乱してるよね。

 

「再生時間0:40~0:47」

他人に興味はないけれど、
他者が持つ色を、君は妬み羨み。
私も欲しい私も欲しい。私も私を望み色で染めてみたい。
子供のようにねだりを繰り返す君がいて。

→なんで黒い自分が創られたのかについて、自分の振り返り。心還る感じですよね。

曲を聴く過程で僕たちは純な自分に戻ってゆく。子供の頃の自分に戻ってゆく。

今の自分がどう創られたのかを思い出すために。

黒の自分も悪いのではなく、元々素直な「欲」があった。

 

いつから甘えることを忘れていたのだろう。
いつから拒絶することばかり覚えてしまったのだろう。

→今の自分を「黒」と悪く言ったけど、それでも「我慢」をしているんだ。

今の自分の「黒」はギリギリの黒。自分を最低限保つ黒。『弱い黒』『脆い黒』

 

入り口が消えた洞窟で、君は泣き続け。
光は届かず、暗闇の中で君は絶(た)え。
静謐さだけが、君を優しく見守っていた。

→そんな自分が、音楽の中で一度死んでいく様子。意識を失くす感じ。

 

「再生時間0:47~0:55」

自分が死んでもその存在を極度に否定しても、
君の心は微かに揺れ続け。

誰のために何のために、彼は動く。

→ここポイント。これがメインの「再会」。会うのは自分。揺れる心。

彼=心=もう一人の自分。

 

その矛盾が、君には到底理解出来なくて。
瞳を閉じて個を消して。眠りの中で君はまぐわる。

→音楽の中で僕たちは自問自答しがち。まぐわる=契る。

 

祝福って、こんな感じなのかな。
形はなく音は無く時もなく。
温かそうなものだけと、君は繋がっていて。
儚さそうなものだけと、君は繋がっていて。
寂しげに笑う君は、まるですべてと戦いそして終わりなく散っていった。

→まあ「自分探しの旅」の気持ちよさみたいなもの。僕たちは一番、自分という存在を知りたい理解したい。

 

選ぶことが不得意で、選ぶことが苦手な君がいた。

→どういう自分にしるか選ぶ。どういう道を歩くか選ぶ。運命的な感じ。道のり。

未来を選ぶ。

 

「再生時間0:55~1:04」

隣にいる人は、誰でも良かったのかもしれない。

君は君以外のモノを、利用し続けていて。
機械世界の中で君は一人、ヒトとして生き続け。

→隣にいる人=自分を知るために利用する人。先程の解説で彼=自分の心と出会うと書いたけれど、その心に映るものはとても多種多様。いわば心=過去の複数の場面が映し出されるもの。

自分を知るために僕たちは心に誰かを映し出す。

 

ため息が少し、君をなだめていく。
時計の針が少し、君の方へと擦り寄っていく。

→曲を使っての「自分理解」の時間がある程度終わり、少しほっとしてる。

そんで曲の中にいるのをやめて少しずつ現実へと戻ってゆく。

 

やれやれ、やれやれ、やれやれ。
ひどく自分に酔いながら。ひどく世界を見下ろしながら。
君は灰色のまま、灰色の海へと飛び込んでいった。
ぽちゃん。ぽちゃり。

→灰色=白と黒の入り混じり。灰色の海=現実世界。

 

痛い世界に、また痛い人が加わっていった。

→この「痛い」は2つの意味。心の痛さと、そしてよく言われる「イタい」奴の痛いという意味。曲を聴いて曲の世界に酔っている僕たちは「イタい」ともとれる。

また世の中もそういう、空気の読めなさで充満している。

 

「再生時間1:04~1:14」

 

君に水が注がれて。
君は潤いと再会して。
それほど希望していないのに、成長は始まってしまって。
周りが少し、騒がしい。
君の生きるに、また雑音が混じりだす。

→サビの時間で僕たちは復活してゆく。潤い。現実世界に戻ってゆく。

「雑音」は曲の世界に比べたら現実って耳に汚い音が入りがちだよね。

 

めんどくせえ、めんどくせえ。
あの時が一番良かったかも、あの時が一番幸せだったかも。
一夜の交わりが君をここに留まらせ。
何か上手く嵌められたような。
あいつは誰だったのだろう。彼は誰だったのだろう。
記憶遠のく中で君はひとり、彼との再会を誓っていた。

→曲の中で再開した「彼」。

 

や~ん、やんっ。

→(笑)。説明しない。

 

「再生時間1:14~1:20」

文章そのまんま。

 

「再生時間1:20~1:29」

あの場所とは彼と会った場所。心という鏡に映し出された自分の大事にすべき過去。

この大事にすべき過去というのは人それぞれで、

もちろん恋愛の想い出がその人の一番の想い出になっていることもある。

なので解析全体のこの「彼」というのは、恋愛における異性を重ねている部分多い。

 

「再生時間1:29~曲の終わりまで」

 

鳥肌は目覚めの合図。
いつまで寝たふりをし続けているのですか。
自分の唾液が、妙に生臭く現実感を与えゆき。

→生臭い唾液の匂いがポイント。曲を聴いている間、僕たちはどうしても「酔ってしまう」。自分を過剰に美しいものに仕立ててしまう。そこに現実感を付与するとうか、現実の汚らしさを意識付けたかった。

 

夢から醒めて、また君は世界を汚しゆく。
敵ばかりの世界だ、自分さえも。いやこいつが親玉か

→一番の敵はいつまでも自分な。

 

覚悟が強引に君に寄り、仕方なく君は歩を進める。
もう、どーでもいいや。
もう、知ーらないっ。
自動操縦に切り替えて、君は君という駒を動かし始めていった。
その駒はひどく、赤汚れていた。
その駒はひどく、揺れ吠えていた。
だっさ。

→赤汚れて、に関してはやはり「血」。

どうしても音楽に関してはこの「血」というのがどの曲においてもキーワードになる。

吠えるに関しては現実世界・日常世界に対して自分の存在を発信する感じ。

承認欲求というか、認められたい想いは誰しもがあるというか。

それを「だっさ」にして締めた。

 

以上です。