眠れない人のための「私とワルツを(鬼束ちひろ)」徹底解析。~何度目の夜ですか。~

f:id:inukaiyuu:20181030201120p:plain

 


鬼束ちひろ - 私とワルツを

 

 

はいこんにちは、犬飼です。

 

今日も音楽解析をやっていきます。

 

 

音楽解析とは何か。

まずはそれについて説明していきます。

 

音楽解析とは「音楽の感じ方」について触れていくことです。

 

音楽解析とは「音楽の聴き方」について触れていくことです。

 

 

音楽は人それぞれで感じ方が違う。

 

聴く人おのおのが、おのおのの心で音楽を処理していく・理解していく。

 

 

僕らの心が、音楽を処理していく。

 

僕らそれぞれの心が、音楽を捉えていく。

 

 

音楽は僕らにいくつもの問題を出していく。 

 

音楽の音が、僕らの心を惑わしていく。

 

音楽の音が、僕らの心を揺らしていく。

 

 

音という情報だけを与えられて、僕らは一つの答えを出していく。

 

音という情報を解読して、僕らは心を満たしていく。

 

 

音楽を聴いている時、僕らの心は音楽の音とやりとりをしている。

 

音楽を聴いている時、僕らの心が、音楽の音を理解しようとしていく。

 

 

その音楽の音と僕らの心のやりとりを見つめていく。

 

それが音楽解析です。

 

 

音楽の音を僕らがどう感じているか・捉えているかを見つめていく。

 

それが音楽解析です。

 

 

今夜もよろしくお願いします<(_ _)>。

 

 

今夜解析していくのは鬼束ちひろさんの「私とワルツを」という曲です。

 

いつものようにYOUTUBEにある動画を使って解説していきます。

 

動画の再生時間に合わせてその時僕が思ったこと・感じたことを述べていきます。

 

それでははじめていきます。

 

 


鬼束ちひろ - 私とワルツを

 

 

『再生時間0:00~0:00』

 

再生時間0:00秒から0:00秒まで。

 

プロローグ。

 

曲を聴く前。

 

僕らはこれから、音楽という海に潜っていく。

 

僕らはこれから、音楽という海に沈んでいく。

 

 

以下この時間帯の詳しい解説。

 

f:id:inukaiyuu:20181030202716p:plain

 

 

もうすぐ曲が始まっていく。

 

もうすぐ音楽が始まっていく。

 

 

僕らは今夜も、音楽を聴いていく。

 

僕らは今夜も、曲を聴いていく。

 

 

音楽の中に、僕らは身を投じていく。

 

音楽の中に、僕らは僕らを埋め込んでいく。

 

 

僕らは今夜も、音楽の中で休んでいく。

 

僕らは今夜も、音楽の中で悶(もだ)えていく。

 

 

音楽の中で四季を感じて。

 

音楽の中で温度の変化を感じて。

 

 

音楽を聴いて、僕らは色々な心象を思い浮かばせていく。

 

音楽を聴いて、僕らは色々な化け物と対話していく。

 

 

恐さとか嬉しさとか優しさとかつらさとか。

 

音楽の音につられて様々な感情が溢れていく。

 

 

音楽の音が僕らの感情を揺らし、

その感情が僕らの心境を変化させていく。

 

 

音楽という海に、僕らは今夜も飲まれていって。

 

音楽という海に、僕らは今夜も沈んでいって。

 

 

静かな地底で時を過ごそう。

 

呼吸することを一度捨てて、自分自身の感覚に溺れていこう。

 

 

動画の再生ボタンを押して、曲を聴いていこう(^^)。

 

 

 

『再生時間0:00~0:08』

 

再生時間0:00秒から0:08秒まで。

 

音楽が始まって、僕らの脳は音楽の音を使って自らを修復していった。

 

 

以下この時間帯の詳しい解説。

 

f:id:inukaiyuu:20181030204118p:plain

 

 

音楽が始まっていく。

 

曲が始まっていく。

 

 

僕らは今夜も、音楽の中に突入していく。

 

僕らは今夜も、音楽に身を寄せていく。

 

 

足りないものを、音楽で補うために。

 

必要なものを、音楽で探すために。

 

 

僕らの脳は欠損している。

 

僕らの心は常に欠けている。

 

 

音楽で僕らは自分たちを直していく。

 

音楽で僕らは自分たちを修復していく。

 

 

音楽の音は見えないからこそ、僕らはその音に自由に好きなものを当て込んでいく。

 

音楽の音は触れられないからこそ、僕らはそこに僕らの求めるものを当て込んでいく。

 

 

僕らの心が、音楽の音を食べていく。

 

僕らの脳が、音楽の音を使って自らの精神を修復していく。

 

 

音楽を好きに使っていこう。

 

音楽の音から、思い思いのものを想像していこう。

 

僕らの脳に、栄養を与えていこう。

 

僕らの心を満たしていこう。

 

 

イントロの続きを聴いていこう。

 

 

『再生時間0:08~0:21』

 

再生時間0:08秒から0:21秒まで。

 

イントロ音が僕らの心に染みていく。

 

僕らの心はイントロ音にもたれかかっていった。

 

 

以下この時間帯の詳しい解説。

 

f:id:inukaiyuu:20181030205405p:plain

 

 

音楽が僕らに染みていく。

 

僕らは曲のイントロ音に身を委ねていく。

 

 

僕らは心を軽くしていく。

 

僕らは心をイントロ音に受け渡していく。

 

 

僕らの心は重いから。

 

僕らの心は面倒くさいものだから。

 

僕らの心は脆(もろ)いから。

 

 

音楽を聴いている間だけ、僕らは曲に自らの心を預けていく。

 

音楽を聴いている間、僕らは思考することを音楽の音に任せていく。

 

 

考えることは面倒だから。

 

思考することはダルイから。

 

 

僕らは曲を聴いている間、自分たちの身を軽くしていく。

 

僕らは曲を聴いている間、考えることをやめていく。

 

 

音楽に潜りながら、音楽に抱きしめられながら。

 

優しい記憶に触れながら、温かい記憶を垣間見ながら。

 

 

曲の続きを聴いていこう。

 

誠実な悪魔がやってくるのを、静かに待とう。

 

 

 

『再生時間0:21~0:32』

 

再生時間0:21秒から0:32秒まで。

 

ボーカルの声がやってくる。

 

照らすのではなく、僕らの心の暗さに同調することで、

彼女の歌声は僕ら聴き手を救っていく。

 

 

以下この時間帯の詳しい解説。

 

f:id:inukaiyuu:20181030210749p:plain

 

 

冷酷な天使がやってくる。

 

誠実な悪魔がやってくる。

 

 

この時間帯、僕らはボーカルの声にぶつかっていく。

 

この時間帯から、僕らはボーカルの声に護られていく。

 

 

僕らはボーカルの声に、壊されていく。

 

僕らはボーカルの声に、修復されていく。(どっち?どっちも!)

 

 

相変わらず、彼女の声は「低いところ」から感じられる。

 

このブログで度々話題にしてるけど、宇多田ヒカルさんの声とは対照的。

 

宇多田ヒカルが僕ら聴き手に「光」を与えて僕らを救っていくのに対して、

鬼束ちひろさんの場合僕ら聴き手に「暗闇」を与えて救っていく。

 

 

「光」じゃすべてを救えない。

 

「光」が怖い人もいる。

 

「光」を受け入れられない人もいる。

 

「暗闇」の中で、光を怖がって震えている人もいる。

 

 

鬼束ちひろさんの声は、とても「低い」

 

「光」が上から・高いところから感じられるのに対して、

「闇」は低いところから、慎重に慎重に僕らの心に侵食してくる。

 

 

どちらか「生者」か分からないほど。

 

聴き手の心と、彼女の歌声、どちらがより堕ちているか分からないほど、

彼女の歌声はとても「低く」感じられる。

 

 

冷酷な天使のような声でもあり、誠実な悪魔のような声でもある彼女の声。

 

 

彼女の声に誘われて、今夜も僕らは潜っていく。

 

彼女の声に誘われて、僕らは今夜も暗闇の中に身を投じていく。

 

 

曲の続きを聴いていこう。

 

簡単に、泣ければいいのにね。

 

 

 

『再生時間0:32~0:55』

 

再生時間0:32秒から0:55秒まで。

 

ボーカルの声が僕らに染みていくことで、

僕らは思考することを止めて、彼女の歌声に従っていった。

 

 

以下この時間帯の詳しい解説。

 

f:id:inukaiyuu:20181030213016p:plain

 

 

ボーカルの声が染みていく。

 

僕ら聴き手はボーカルの声に染まっていく。

 

 

ボーカルの声に依存していくことで、

僕ら聴き手は彼女の歌声に自分たちの思考を重ねていく。

 

考えることに疲れた僕らは、

彼女の歌声に服従していく・従っていく。

 

 

彼女が「YES」だと言えば僕らは「YES」だと思い、

彼女が「NO」と言えば、僕らの気持ちも「NO」と思っていく。

 

 

ボーカルの声に、僕らはすべてを委ねていく。

 

考えることを拒絶して、僕らは彼女の歌声の配下になっていく。

 

 

楽になりたくて。

 

脳から信号を出すのがおっくうで。

 

 

ボーカルの歌声と、僕らは繋がっていく。

 

僕らは「個」を無くしていって、彼女の声が導く集合知に吸収されていった。

 

 

それは望んで。

 

それが僕らの本能で。

 

 

音楽の中で僕らは自分を失って、迷いも捨てていく。

 

音楽の中で僕らは「自我」という積み木を崩していく。

 

 

曲の続きを聴いていこう。

 

彼女の魔法にかかっていこう。

 

 

 

『再生時間0:55~1:28』

 

再生時間0:55秒から1:28秒まで。

 

ボーカルの声と共に僕らは生き、ボーカルの声と共に僕らは死んでいく。

 

僕らの心は相変わらず、暗いところから抜け出せないでいた。

 

 

以下この時間帯の詳しい解説。

 

f:id:inukaiyuu:20181030214313p:plain

 

 

彼女の歌声というのは、無理に「答え」を導こうとしない。

 

彼女の歌声は、すぐには僕らに立ち上がることを求めはしない。

 

 

「弱者」にとても優しい歌声。

 

「迷い人」にとても寛容な歌声。

 

 

暗闇の中で、一緒になって遊んでくれる。

 

出口を探さずに、閉鎖された暗い場所で一緒にいてくれる。

 

 

教えない教師。

 

教えない歌声。

 

 

触れもせず、かといって離れず。

 

低いところで、暗いところで、聴き手の傍(そば)にいてくれる声。

 

 

彼女の歌声を、僕らは「吸って」いく。

 

彼女の歌声に、僕らは「浸かって」いく。

 

 

僕たちは出ない。

 

僕たちは生きることをまだ再開しない。

 

 

呼吸が下手な僕たちは、まだ上手く笑えない。

 

生きることが下手な僕たちは、今だ彼女の歌声に甘えている。

 

 

生きることに意味を見出せる人って、疲れていない人だと思う。

 

生きることに意味を見出せる人って、障害をものともしない「光」を持った人だと僕は思う。

 

 

「暗闇」の中で、僕らの思考は彼女の歌声に譲っていった。

 

深い深い海底の底で、僕ら聴き手はいつまでも海面を眺めていた。

 

 

気持ち悪さに浸かっていって。

 

気持ち悪さにすがっていって。

 

僕らは今夜も、月からは遠い。

 

 

曲の続きを聴いていこう。

 

曲の実質終わりである、サビの部分を聴いていこう。

 

 

『再生時間1:28~曲の終わりまで』

 

曲はサビを迎え、実質終わっていく。

 

ボーカルの声に依存して、

僕らは立ち上がることを諦めていった。

 

これで解析は終了する。

 

 

以下この時間帯の詳しい解説。

 

f:id:inukaiyuu:20181030220437p:plain

 

 

やっぱすごいね、鬼束ちひろさんって。

 

 

彼女の歌声に僕らは何を見る。

 

彼女の歌声に僕らは何を感じている。

 

 

「汚れたもの」を、僕らはどう処理する。

 

「壊れたもの」を、僕らはどう処理する。

 

捨てるという方法もある。

 

汚れをとる・直すという方法もある。

 

 

彼女の歌声は違った方法をとる。

 

彼女の歌声は「そのまま」にする。

 

彼女の歌声は「そのまま」を「そのまま」で美しいとしていく。

 

彼女の歌声は、「そのまま」を「そのまま」のまま肯定していく・抱きしめていく。

 

 

堕ちゆくものを眺めながら。

 

穢(けが)れゆくものを見つめながら。

 

 

そこに感情は挟まず。

 

涙は自然に出ていくも、その情を即座に忘れていき。

 

 

人を離れたものたちに寄り添い、

人に戻りたくないものたちの声を聴く。

 

 

彼女の歌声の中で、僕らは呼吸の仕方を復習していく。

 

彼女の歌声の中で、僕らは「優しさ」や「温かさ」などという面倒くさいものを一から学んでいく。

 

 

人に戻らなくてもいい。

 

人に合わせなくてもいい。

 

人を愛せなくてもいい。

 

「優しさ」に関わらなくてもいい。

 

「温かさ」を拒絶してもいい。

 

 

僕らはいつまでも彼女の歌声に甘えていて。

 

僕らは自分自身をもっと「拒絶」して、もっと「否定」して。

 

 

自分を壊して、自分を砕いて。

 

もっと「自分」を失ってもいいと思う。

 

もっと「愛」を忘れていいと思う。

 

 

もっと「自分」を否定していいと思う。

 

もっと「自分」を裏切っていいと思う。

 

 

「暗闇」の中で、僕らは「光」を忘れていった。

 

「暗闇」の中で、僕らは「生きること」を拒絶していった。

 

 

僕らは自然と吐いた。

 

僕らは自然と嘔吐(おうと)した。

 

 

醜(みにく)い自分にムカついて。

 

憐(あわ)れな自分が、情けなくて。

 

 

終わることが出来なくて、僕らはまた、暗闇の中に自分たちを逃がしていった。

 

 

ああ、馬鹿だね。

 

ああ、馬鹿だ。

 

 

f:id:inukaiyuu:20181030222814p:plain

 

 

私とワルツを

 

鬼束ちひろ 

 

眠れない人のための「私とワルツを(鬼束ちひろ)」徹底解析。

~何度目の夜ですか。~

 

音楽解析終了。

 

 

後書き。

やっぱ鬼束さんの曲っておもしろ。

 

 

11月3日

読み直して文章修正。