眠れない人のための「雪の華 (中島美嘉)」徹底解析。～他人はダメだけど自分を刺すのはセーフ。～
はいこんにちは、犬飼です。
今日も音楽解析をやっていきます。
音楽解析とは何か。
まずはそれについて説明していきます。
音楽解析では、音楽を聴いている時の僕らの心の変化を見ていきます。
音楽を聴いている時、僕らの心は揺れている。
音楽を聴いている時、僕らの気持ちは音楽に揺れ動かされている。
いい音楽を聴くと、僕ら聴き手は壊れていく。
素晴らしい音楽を聴くと、僕らの気持ちは一旦(いったん)破綻していく。
そして音楽に再構築されていく。
音楽によって、僕らの心が変化を余儀なくされていく。
音楽によって、僕らの心は再構築を迫られていく。
音楽が僕らに挑んでくる。
音楽は僕らの心がどうあるべきかを問いただしてくる。
音楽を聴いて僕らの心はどう対応しているのか。
音楽を聴いて僕らは何を思い、何を感じているのか。
音楽を聴いて、移り変わっていく僕らの心を見つめていくのが音楽解析です。
今夜もよろしくお願いします<(_ _)>。
いつものようにYOUTUBEにある動画を使って解説していきます。
動画の再生時間に合わせてその時僕が感じたこと・思ったことを述べていきます。
それでははじめていきます。
『再生時間０：００～０：００』
再生時間０：００秒から０：００秒まで。
プロローグ。
曲を聴く前。
僕らは今夜もこれから、音楽を聴いていく。
僕らは音楽の中で何を思い、何を感じていくのだろうか。
以下この時間帯の詳しい解説。
もうすぐ曲が始まっていく。
もうすぐ音楽が始まっていく。
僕らは今夜も曲を聴く。
僕らは今夜も音楽を聴いていく。
音楽の中で、僕らは狂う。
音楽の中で、僕らは存在を一度失っていく。
音楽の中で、一度僕らは消されていく。
音楽の中で、一度僕らは自分自身を忘れていく。
音楽は僕らを時に焼き、時に冷凍する。
音楽は僕らを時に焼き殺し、時に凍死させていく。
音楽は僕らを、あまりヒトと思わない。（え？）
音楽は僕らを、まるで「供え物」として扱っていく。
音楽を聴いていると、僕ら聴き手は価値を均一化されていく。
音楽を聴いている間、僕ら聴き手は社会における自分たちが持つ価値を一度失い、
ただただ「捧げられるもの」として扱われていく。
音楽の中で僕らの存在は、非常にシンプルになっていく。
音楽の中で僕らの心は、とても俯瞰(ふかん)されていく。
僕らは今夜も曲を聴いていく。
僕らは今夜も音楽の中で慰められていく。
動画の再生ボタンを押して、音楽を聴いていこう。
楽しい時間を過ごせたら、それはとても嬉しいなって。
『再生時間０：００～０：２１』
再生時間０：００秒から０：２１秒まで。
曲が始まりイントロ音が僕ら聴き手に降りかかっていく。
僕らは身体を楽にしながら、イントロ音に身を寄せていく。
以下この時間帯の詳しい解説。
音楽が始まっていく。
曲が始まっていく。
イントロ音が僕らに降りかかる。
曲はイントロ音で僕ら聴き手を出迎えていく。
僕らは深呼吸をして、イントロ音を出迎えていく。
たくさん吸えるように、たくさん音楽の蜜(みつ)を吸収できるように、
僕らは深く息をしていく。
イントロ音が僕らを淡(あわ)く染めていく。
イントロ音がしとしとと、僕らの身体に降っていく。
僕ら聴き手は徐々に、イントロ音に浸かっていく。
僕ら聴き手は身体を楽にしながら、イントロ音に身体を預けていく。
僕らは今夜も、音楽に揺らされていく。
僕らは今夜も、音楽の中で我が身を安息させていく。
緊張を解いて。身体を楽にして。
ストレスを流して。煩悩(ぼんのう)をポイして。
気持ちを楽にして、イントロの続きを聴いていこう。
心を空(から)っぽにして、イントロの続きを聴いていこう。
今はまだ、晴れない方がいい。
今はまだ、照らされない方がいい。
『再生時間０：２１～０：３５』
再生時間０：２１秒から０：３５秒まで。
イントロ音に浸かっていく。
イントロ音が僕らの心に染みていく。
僕らは身体を軽くして、音楽から気持ちよさをもらっていった。
以下この時間帯の詳しい解説。
イントロ音に浸かっていく。
イントロ音に潜っていく。
イントロ音が少しだけ明るくなって、僕らの心を淡く照らしていく。
イントロ音が少しだけ強度を増して、少しだけ強く僕らの心を揺らしていく。
イントロ音で、僕らはこの曲に慣れていく。
イントロ音で、僕らはこの曲に合わせた自分にしていく。
音楽の中では使わない機能は、徐々に捨てられていく。
音楽の中で必要としていない知やルールは忘れ去られていく。
音楽の中で、僕ら聴き手はとてもフリーになっていく。
音楽の中で、僕ら聴き手は世の中や社会とは離れた存在になっていく。
世の中や社会の「誰か」に必要とされていた自分から、少し離れていく。
音楽の中で、僕らは「気持ちよさ」に全振りしていく。
防御力をゼロにして、僕らは音楽に超攻撃されていく。
音楽に甘えて。
音楽のおっぱいを吸って。
音楽の股をパコパコして。
音楽に甘えることで、僕らは音楽に支配されていく。
音楽に気持ちよさを提供されることで、僕らは音楽に服従していく。
今夜も気持ちよくなっていこう。
今夜も知らない女と寝ていこう。
曲の続きを聴いていこう。
終わらないことを歓迎していこう。
『再生時間０：３５～０：４８』
再生時間０：３５秒から０：４８秒まで。
ボーカルの声がやってきて、
僕らは間接的に彼女の歌声を聴いていった。
僕らは自分たちの体内時計を、
曲のペースに合わせていった。
ゆっくりとゆっくりと、僕らは呼吸していった。
以下この時間帯の詳しい解説。
ボーカルの声がやってくる。
ボーカルの声が、僕ら聴き手の「首」を優しく絞めていく。
枯れそうな声。
終わりそうな声。
沈む声。
暮れる声。
ボーカルの声はあまり僕ら聴き手に向かおうとしない。
ボーカルの声はあまり僕ら聴き手の心に直接攻撃してこない。
ボーカルの声はまるで空気に喋る。
ボーカルの声は僕らがいる空間に向かって放たれて、
僕らは「間接的に」彼女の歌声を吸っていく。
僕ら聴き手にあまり向かってこない声。
空気の中に「戯言」を混じらせ、徐々に僕らを侵していく声。
僕らはゆっくりと、彼女の吐息が混じった空気を吸っていく。
僕らは間接的に、彼女に終わらされていく。
僕らは間接的に、彼女に首を絞められていく。
彼女の歌声を聴いて、僕らは徐々に意識を遠のいていく。
彼女の歌声を聴いて、僕らは「生きる速さ」を遅くしていく。
スローに呼吸していく。
じっくりと流れる時を、僕らは彼女の歌声を聴いて感じていく。
１秒とか１分とか１時間とか、
そういう決められた時間と離れていく。
僕らは世の中の時と、離れていく。
僕らはこの曲の中のゆったりとした時間に、自分たちの体内時計を合わせていく。
ボーカルの声が僕らの「時」を変えていく。
ボーカルの声が僕らから「時」を奪っていく。
喜びも悲しみも、時が作り、時が捨てていく。
僕らは音楽の中で、時が作る感情から離れていく。
無機質な中に僕らは投げ込まれていく。
新たな場所(＝音楽世界の中)で僕らは学んでいく。
曲の続きを聴いていこう。
永遠の中に、美しさを見出していこう。
『再生時間０：４８～１：０３』
再生時間０：４８秒から１：０３秒まで。
ボーカルの声に僕らは服従し、
気持ちよさの中で僕らは自分たちの存在を消していった。
消える中で、消される中で、
僕らは「確かなもの」というのを自分の中でもう一度模索していった。
僕らは僕らを今まで支えていたものは何なのかを、
もう一度自分自身に聞いていった。
以下この時間帯の詳しい解説。
僕ら聴き手はボーカルの声に服従していく。
音楽の中で、彼女の歌声が神格化されていく。
僕ら聴き手は曲に染まりながら、彼女の歌声に濡れながら、
静かに頭を下げていった。
彼女の声が言うことが「絶対」になっていく。
彼女の思うことが僕らの心に伝染し、それを正しいと強制していく。
僕らというのは、本能的に「従いたい」生き物だと僕は思う。
そっちの方が楽だから。
従っている方が、考えなくていいから。
彼女の歌声が僕らを変えていく。
彼女の歌声に僕らは何も考えず従っていく。
僕らは気持ちよく従っていく。
僕らは心地よく踏まれていく。
音楽の中で、僕らは自分を殺していく。
音楽の中で、僕らは自分の存在を一度消していく。
ボーカルの声によって僕らの存在というのは「昇華」させられていく。
僕らの存在が元々どうだったであれ、
音楽の中で僕らの存在というのはそこそこ美しいものだったと勝手に結論づけられ、
そこから消されていく。そこから忘れ去られていく。
僕らを気持ちよくさせて、音楽は僕らを消していく。
一旦僕らに蜜(みつ)を与え、その後にはとても残酷なことを音楽はやっていく。
消えていく中で、失くしていく中で、
僕らは「永遠」に触れていく。
揺れる中で、震える中で、
僕らは「終わらないもの・消えることのないもの」にしがみついていく。
音楽の中で、僕らは「流転」していく。
「流転」していく中で、僕らは「変わらないこと」「変えれないこと」を探し続ける。
曲の続きを聴いていこう。
『再生時間１：０３～１：２９』
再生時間１：０３秒から１：２９秒まで。
曲は実質終わりであるサビへと向かっていく。
十分に復活してきた僕らは、今度は音楽を捨てていくのであった。
以下この時間帯の詳しい解説。
雪解けが始まっていく。
曲が上がっていく。
曲がサビへと向かい、僕らはもうすぐ「日の出」に立ち会っていく。
硬直していた僕らの意識が我に返り始めていく。
幻覚をかけられていた僕らの心が元に戻り始めていく。
奴隷たちが権利を主張し始める。
あれほど頭を下げて服従を求めていた僕らが、自己を強めようとしていく。
結局音楽何て一時的な『仮宿』だから。
結局音楽何て一夜限りの『ワンナイトラブ』だから。
僕らは音楽を利用した。
僕らは音楽に自分の弱さをぶつけて、一時的に僕らを守ってもらった。
僕らは音楽に僕らの過去をぶつけて、自分たちの気持ちを整理していった。
もうすぐ曲がサビへと向かう。
サビというのは曲の実質の終わり。
サビで僕らは曲と離れていく。
音楽に食われた僕らは死んでおらず。
音楽に一度壊された僕らはもう泣いておらず。
音楽は優しく僕らの抜け殻を回収していく。
音楽は相変わらず僕らのために、静かな使命をやり遂げていった。
曲の続きを聴いていこう。
実質終わりの曲のサビを迎えていこう。
曲の中の僕らというのは、もうじき死んでいく。
『再生時間１：２９～曲の終わりまで』
再生時間１：２９秒から曲の終わりまで。
曲がサビを迎え、僕ら聴き手は曲と離れていく。
鈍感な僕たちは、今夜も音楽の残り香を吸い続けていた。
これで解析は終了する。
以下この時間帯の詳しい解説。
曲が実質終わっていく。
音楽が実質、幕を下げていく。
僕らは知ることを止めていく。
僕らは音楽から学ぶことを止めていく。
遅めの涙が出たり、遅めの多幸感に包まれたりするが、
それはこの時間帯で感じたものではなく、
これまでの時間帯で感じたものがここに来て溢れてきたものだ。
もう終わっているから。
もう僕らは音楽と離れている途中だから。
教わる時間はとうに終わって。
伝わる時間はとうに過ぎているから。
だから奴隷なんだよ、僕らって。
気づくのが遅い。
見えるのが遅い。
気づいた時にはすべては過ぎ去り、
分かる時にはすべては消えている。
音楽に触れることは難しく。
音楽に近づくことは難しく。
幻の中で温もりを探しながら、
記憶の片隅に残る優しさの足跡を確かめながら、
僕らの旅は終わっていく。
僕らは余韻に浸っていた。
僕らは未だ「酔い」が醒めずに、身体を小刻みに揺らし続けていた。
雪の華
中島美嘉
～他人はダメだけど自分を刺すのはセーフ。～
音楽解析終了。
後書き。
（笑）。
何か今回独特な文章になりましたね。
すごくアバウトな曲なんですよね。
ストレートではない曲で、僕もどういう方向に行こうか悩みました。
終わります。
おつかれさまでした<(_ _)>
１１月４日
読み直して文章修正。
というかもう１１月か・・。
