音楽解析on twitter 解析曲名「フロントメモリーfeat.川本真琴(神聖かまってちゃん)」のブログ上での掲載
以下、ツイッター上での「曲の歌詞」にあたる部分は、
ブログ内ではYOUTUBE動画における「再生時間」で表しています。
また、ツイッター上に最初に載せた文章から、一部修正したりしています。
それでは、どうぞ。
「再生時間0:17~0:21」
宿題解けない、分からない。
知恵や知識にはもう、君は完全敗北で。
勉強はもう、教科書を見るだけでじんましんが出てしまって。
諦めて、馬鹿へと落ち着く・馬鹿へと戻る君がいて。
賢いふりすら、出来なくて。
顔に出ちゃう・顔に出しちゃう愚鈍な子。
よく叱られて。
愛想笑いでいつもその場を乗り切って。
何で生まれたのかな。何で生まれてきてしまったのかな。
分からずに、懸命に見ないふりして刹那を生きる。
これは救済の物語。
出来る子だけでは、世の中は成り立たなくて。
上手く利用されゆく子がいて、初めて世界は成り立って。
そういうされる側の子達にも甘え赦される機会、与えていこうよ。
そういう、使われてしか生きられない子達にも甘い光り蜜、分け与えていこうよ。
知能レヴェル、落としながら。
大人仮面を剥ぎ落としながら。
誰もが一度は経験した・誰もが一度は感じたかけがえのない慈しみに、
今夜もう一度触れていこうよ。
錠が閉まった押し入れの中で無様に超絶ブサイクにわめき泣き続ける君は、眠れることを欲していた。
お願い私を、眠らせて。
お願い私を、救わせて。
「再生時間0:21~0:24」
いつもやられて。
いつも怒られていつも叱られて。
いつも殴られていつも侮辱されて。
そして永遠(とわ)に無視されて。
毎日毎日、疲れるためだけに君は生きて。
家に帰れば倒れて。
機械的に味が無い食べ物を口に入れて。
ヒトの明るい部分を限りなく消しゆく君がいる。
いつ思考停止してもおかしくなくて。実際もうしていて。
静まり返っていく君の心、すでに死を待ちわびている。
報われなくて。具体的な願いを生み出せなくて悲しくて。
自分の頭が弱いことが、とても憎い。
こういう自分に生まれてしまったことが、殺したい。
何度も吐いて自傷して。
それでも死ねず、苛立ち続けている。
馬鹿だダメだゴミ以下だ。ひどくオワコンだ。
とっくに過ぎた賞味期限を見つめながら。
止むことのないキリキリと鳴る耳鳴り音に慣れながら。
愛のない部屋で、君は独り真顔でいた。
とても、こわい顔。
とても、残念な顔。
とても、リアルな顔。
「再生時間0:24~0:31」
そのリアルな顔で、君は日々を振り返り。
その命消えそうな顔で、君は日常の周りを見渡して。
何であの人は、あんなに笑えているのだろう。
何であの子は、あんなに幸せそうなのだろう。
無心な心で街行く人を見て。枯れ切った心で街行く人と自分を見比べて。
より鮮明になりゆく、君の心の暗い色。
憎さよりも、虚しさが勝りゆき。
他人をどうこう思う気持ちが、すべて自分へと矢になって刺さりゆく。
死ねばいいのに死ねばいいのに。死ねばいいのに。
幾度もその言葉を自分に添えて。
慣れるまで染まるまで歪み終わるまで、その言葉を自分に浴びせゆき。
おかしくなるまで、狂い超えゆき。
崩壊へと向かう自分の心、無責任に蔑みながら。
ああ、ああ。
何でこいつと、付き合っていかなきゃいけないのだろう。
いつまでこいつと、一緒にいなきゃいけないのだろう。
もう、乗り換えたい。もう、捨てたい。もう、止めたい。
ああ。希望が欲しい。希望に乗り代わりたい。
切に切に、空虚に、君は想い続けていた。
叶わずに。
「再生時間0:31~0:35」
来客が君に訪れて。
幾多の幻覚や幻聴が君に優しく合わせゆき。
積み重なった心の負荷が、君を別次元へと向かわせる。
違う場所へ違う時間へ。ここではないどこか遠い所へ。
違う自分へ愛すべき自分へ。この痛み続けて壊れ続ける自分ではない自分へ。
君の想いは少しずつ、形へと成って行き。
死ぬ間際にこれまでの人生の名シーンが走馬灯のように蘇っていくように。
君はここからこれから、観ることを望んでいた自分映画を観始める。
今に生きる自分を忘れて捨てて。今に縛られる自分から逃れて。
時が止まっているようなこの夢空間で、暇つぶしでもしていこうよ。
そういう余暇を、待ち望んでいたんでしょ?
瞳を閉じて。身体を楽にさせて。
苦痛の先の苦痛を迎えて辿り着いた、振り返りの映像が上映されているこの映像館で、
少しゆったりしてこうよ。
その権利、いざここからこれから。
「再生時間0:35~0:39」
振り返りの映像の中で、君は幼き頃の君と出会い。
自分映画の中で、幼き頃の自分が見ていた光景を、君は見て。
痛い映像だ。痛い過去だ。
幼いの頃から、君はクソで。
幼いの頃から、君はダメで。
幼いの頃から劣っていて。幼い頃から置いてけぼりで。
それを見て、がっかりしながら納得してゆく君がいて。
ああ、よかった。
それなら今ここでこいつ殺したら、もう未来では自分は苦しまなくていいのかな。
そっちの方が幸せなんじゃ?
そっちの方が楽なんじゃ?
こういう時だけ、君は賢くて。
じゃあ、締めようよ。
じゃあ、終わらせようよ、もう。
それが君の望みならば。
それが君の願いならば。
ここは君の想いが赦されゆく場所叶う場所。
君の想うがままに、君は動きゆく。
安心して、さあ、やれ。
「再生時間0:39~0:45」
夢の中で君は生と死を繰り返し。
霧の中で君は無垢と狂気を重ねゆく。
人を焼き殺すことに何のためらいもないドラゴンですら、君の心の景色に引いている。
絵の具の色をすべて混ぜ合わせると、その色になるように。
君の心の色は、澱み超えている。
自分を殺して。過去の自分を殺めて。
殺し続けて殺し続けて殺し続けて。
そうしていつ、報われるのかな。
そうしていつ、救われるのかな。
馬鹿な君は、分からない。
愚鈍な君は、赤黒い涙を虚ろな顔して流し続けていて。
限界、とっくに超えていて。
どこにも居場所はなくて。
どこにも居場所を作りたくなくて。
何も無くて。何もかも失くしたくて。
もう、いいや。もういい。
もう、ただ、静かであって欲しい。
「再生時間0:45~0:52」
漆黒の深海に、君は独り沈みゆき。
暗さしかない澱んだ色しかない、光りは無い。
ここでしか、君を救えない。
堕ちることでしか・光りから遠ざかることでしか、君は君を保てない。
早く死ねばいいのにね。
早く終われたらいいのにね。
意思持たない・言葉を上手く扱えない無数の人形的な自分と君は会話して。
そう言ってくれる虚ろな自分人形たちに優しさを感じて。
無数の自分たち、連鎖的に泣き始めて分からずに。
無数の自分たち、休むことなく共鳴し続けて理解出来ぬまま頭を使えないまま。
君に優しい君ばかりの地の底・海の底。
世を離れて深海に沈み続ける君は、少しずつ心明かりを灯しゆき。
心堕ち切っていくことで・身体溺れ切っていくことで、自分自身に虚ろな温もり、捧げていた。
何も無いながらも満たされゆく精神状態に、君はようやく近づいていった。
本当に馬鹿な子。
もう、何もかもが遅いよ。
「再生時間0:52~1:00」
何もかもを吸収する・何もかもを包み込んでしまう漆黒の深海で、
君は緩やかに呼吸を再開していって。
久しぶりの呼吸音が、耳に痛い。
久しぶりの鼓動、うぜえ死ね。
何年ぶりだろう、まともに息をするのは。
いつ以来だろう、吸って吐いてを繰り返すのは。
まるで胎児のように、はじめから君は君を生きて。
まだ形が成り立っていない・まだヒトとして成立していない状態から、
君はヒトを再開して。
とても小さくとても脆く。繋がりなしでは生きられない脆弱な子。
母の甘乳ばかり吸っていて。
母の中で呼吸をしていて。
母と共に、命を延ばして。
自分の思考能力では到達できない過去の記憶と、今宵君は寝て。
自分を殺し切ることで・すべての自分を終わらせることで、
君はようやく羽がある自分と出会いゆく。
彼と会い、何を想う。
彼を見て、何を感じる。
その対面時間、久遠に続けられていた。
時計の針、仕方なく止まり続けていた。
永い間無言が続いた後、君は言葉を欲した。
意外にも君は、まだ死んではいなった。
ただ、それだけ。
それだけなんだ。
それで、どうする?
こういう時どうするべきか分からないから、君は馬鹿なんでしょっ。
おめでとうおめでとう。
さあそしてまた、敵は来るぜ。
痛く、怖く、恐ろしく。
さあ、どうする?
「再生時間1:00~1:07」
景色は変わり。季節は廻り。
景色に促され季節に促され、君は君の未来を案じゆく。
これからも君の痛みは減ることはないだろう。むしろ増すね。絶対に。
これからも悪夢を祓うことは出来ないだろう。むしろ見る回数、増えるね。確実に。
ひどく君は呪われてるね。
ひどく君はハンデ背負いすぎているね。
諦めた人たちは華麗に死んでいき。
残りゆく人たちは悶えながらあがき続ける者ばかり。
苦しさを共有しながら吐き気を分かち合いながら人は生き。
ああ、かわいそう。ああ、みんな、かわいそう。
ああ、明日もまた、バケモノたちに殴り殺されていくのかな。
かわいそうかわいそう、だからさ。
だからさ今夜ぐらい、慰められようか。月の光に。
月をよおく見てごらん。
月が一番、狂っているから。
一番狂いながらも、月は黙々と輝きを求めていて。
「再生時間1:07~1:14」
君はまだ、馬鹿なんだ。
君はまだ、知り足りていないんだ。
知らないからこそ、君は苦しくて。
分からないからこそ、君は死にたくて。
月は知っている。月は分かっている。
知り分かった上で、月は狂い踊り続けている。
終われない想いを切なげに抱えながら。
自らでは光り生み出せない絶望、淡く抱えながら。
月は光りを利用して、輝き生き続けている。
「再生時間1:14~1:22」
月の小話を聞いても、それでも相変わらず君はへこみ倒れ続けて。
倒れ続けて横になり続けて。淡く息をし続けて。
物語は中々、次へと進まない・次へと展開していかない。
ずっとずっと、この物語は光り射しこまない君の暗い部屋の中で滞り続けている。
出られない出たくない。分からない分かりたくない。
自分の部屋に甘やかされて。
抱きしめられた温かい過去の記憶さえあまり思い出せないまま、
君は相変わらず心沈み続けて。
殻に閉じこもり続けて出られないまま・出ることを欲しないまま、この物語は終わりゆく。
救われないまま救えないまま、この物語は終わりゆく。
望んではいた。
だけど足りなかった、何もかも。
ああ、ゴメンね。馬鹿な自分で。知り足りてなくて。
ゴメンね。
「再生時間1:22~曲の終わりまで」
あくび少年の天下統一戦略ゲームはようやく終わりに近づき。
戦国時代を参考にしながら。信長や秀吉に憧れながら。
だらしなくちんぽ、ぶら下げながら。
いつまでもいつの時代もいつの世代も、ヒトはヒトを越えられず。
逃げて妥協して、痛みと正面から向き合うことを避け続けて。
それ故にヒトで。それ故に君で。
なかなか立ち上がれないから、ヒトはヒトであり続け。
なかなか立ち上がれないから、君は君であり続け。
生きるを維持する能力低い自分に、君は呆れ続けて。
疲れたね頭重いね。もう小さい頭は使いきったね。
それじゃあ今夜は、もう眠ろうか。
眠る前にもう一度だけもう一戦だけ、画面越しの戦略ゲームをやり直そうか。
続きからではなく、はじめから。
おわり。