眠れない人のための「モノノケダンス(電気グルーヴ)」徹底解析。~すべてのスマブラ族に告げる・・・。~
はいこんにちは天才犬飼ユウです。
今日も今日とて音楽解析をやっていきます。
音楽解析とは何か。
なんだろ~な~、実際僕もよくわからない(爆)(爆)(爆)(爆)。
このブログをはじめて、何か書くことないかなあと思ったとき、
音楽について語りたいと思った。
そんでどういう音楽語りをしようか考えたところ、僕の音楽の感じ方、捉え方ってちょっと他の例に当たらない。
それで勝手に自分の音楽の楽しみ方を、「音楽解析」って名称づけただけ。
やってることは単純。
ただ単に音楽を聴いて、僕が音楽を楽しんでるだけ。
音楽を聴くと楽しい、心地いい、気持ちいい。
その理由は何か。その原因は何か。
それを考えた時に、音楽を聴いているときに僕の頭の中に色々な心象(心のイメージ像)が飛び交う。
音楽によって刺激された頭が、その音を噛みしめるために脳内物質を出す。
その脳内物質が僕に様々な思いを巡らせる。空想を駆り立てる。
それをこのブログでは「解析」と称して、文章にしています。
なので僕が書いた文章がよく分からない、何を言っているのか分からないと感じる人が多いでしょうが、まあ、そんなもんだと思います。
自分の頭の中に巡る思いを説明するのは難しい。
だけどそれを説明しようと文章を書くのが今は面白いので、書いています。
100分の1でも僕の脳内で起こっていることが伝われば幸いです。
単純に音楽を知ってもらえればそれでいいです。
それでは今日もやっていきます。
いつものようにYOUTUBEの動画を使っていきます。
YOUTUBEの再生時間に合わせて、僕がその時に感じたことを書き記していきます。
それでははじめます。
「再生時間0:05~0:06」
再生時間0:05、0:06秒あたりでイントロがはじまります。
前回解説したpefumeと同じで電気系、テクノ系ですね。
電子音で構成された世界。
前回のチョコレートディスコよりは、野太さを感じる電子音です。
前回より重い。重さがある。ずっしりしている。どしどししている。
電子音というのは基本、無機質。
あまり表情を見せない、変わらない。
そんな電子音はあまり”攻め”は少ないです。
聴き手を強くは引き込まない。聴き手とある程度距離がある。
電子音はどちらかというと放置主義の親。
過保護な親とは違って。
自分で決めろ、自分で選べ、的な。
答えはおおっぴらには聴き手に示さない。
盗んで学べ。盗んで学べ。
今回のこの曲のイントロの出だしの印象ですが、
前回解説したperfumeのチョコレートディスコがPOPな、幻想的な、ファンシーだったのに比べて、
今回のこの曲は大雑把(おおざっぱ)な、我関せずな、我が道をいくような印象です。
同じテクノ系でも気色(きしょく)がだいぶ違うのは面白いですよね。
チョコレートディスコはやっぱ♀(メス、雌)的で、
モノノケダンスはやっぱり♂(オス、雄)的です。
これからどんなことが聴き手に伝えられるのか。
これからどんな音が聴き手に伝わっていくのか。
イントロを続けて聴いていきましょう。
「再生時間0:07~0:09」
イントロによる曲の聴き手に対する”攻め”は続きます。
(攻めと言ってもそれほど強くはない。)
単純に単純に。
シンプルにシンプルにテクノ音で攻めてきます。
すごく男の子っぽい音ですよね。
すごく男子(だんし)っぽい行進ですよね。
少し悪き言葉で言うと馬鹿っぽい。正直すぎる、単純、深みがない、色のバリエーションが少ない。
攻める人(音楽を聴く人の)の守備範囲が狭い。(がさつな男向けの曲)大衆向けではない。だがそれがいい。
単純に単純に。明朗に明朗に。
同じ引き出しを何度も開けたり閉めたり。
昨日あの場所にあの人がいたから、今日もいるかもと思ってあの場所に通ってしまう。
今日もいない今日もいない。でも明日はいるかも。
男子の行動は単純で読みやすい。
でもだからこそホッとできる。そこに僕らのおしっこがマーキングされている。
この曲というのは聴き手に対してあまり冒険はさせない。
この曲内では夢の国へも絶望の淵(ふち)にも行かない。
ただただ何回も、自分がいつも通っているルートを周回する。
そこで見つける、気づかなかった自分を。
そこで見出す、自分の新しい顔を。
続けて聴きましょう。
「再生時間0:09~0:10」
再生時間0:10あたりで徐々に聴き手はこの曲に慣れてくる。
曲が作り出す世界に浸かりだす。
浸かるといってもそれは半身浴みたいなもので、足は曲の世界に浸かっているけど、
まだ上半身は現実の世界に残っているような。
そこまで深くは聴き手を導かない。
半分自分を現実世界に置いたまま、下半身だけが曲の世界に入っていくような。
矛盾した自分がある。
現実と非現実(空想)の世界どちらもに属している聴き手。
妙な感覚を感じながら、曲は進む。
ある意味、全身を取られるよりも厄介かも。
曲と聴き手は、適度な距離感で音楽は進行していく。
どちらにも属していない自分。
どちらの世界にも介入している自分。
それはちょっと、奇妙だ。
これはちょっと、稀有(けう)な体験。
この状態を気持ちいいととるか、気持ち悪いととるか。
・・・。どっちだろう。
キモ気持ちいい、みないな・・・。
曲は続きます。
「再生時間0:10~0:20」
単調に続いていたイントロの電子音に、
パアンと何か割れるような、何かが潰(つぶ)れるような音がします。
これをきっかけに聴き手の心というか、魂が少し取られるような、
軽く心がトランス(睡眠状態)されます。
(催眠術師が手をパチンと叩くような)
上半身と下半身で別々の状態になっていた聴き手が、その上半身と下半身をより離されるような。
自分が分離していく。
自分1号と自分2号がどんどん距離を離される。
僕ら聴き手は曲に”攻め”られてはいなかったのだけれど、
いつしか曲の思うがままに操られているような。
すごいギミックを感じる、すごい一体感を感じる(カバオのAA)
いいように進められている。
いいように魅入られていく。
進行方向は一直線。
僕らはどこどこ、吸い寄せられる。
不安はないよ。
だってどうせ、男子がやることでしょ。
チン毛もまともについてない男子が。
男は女から見てつまらぬものに魅了される、引き付けられる。
女から見ればゴミのような玩具、カード、ゲーム。
男の世界、男の子の世界。ばばーん。
そろそろ邪悪なお兄さんたちの登場だぜ。
「再生時間0:21~0:22」
再生時間0:21、0:22辺りでボーカルの声が登場します。
ボーカルの声を聴いて最初に印象は、”全然力が入ってない”、”脱力感”です。
このブログでは今まで様々な音楽を解説してきて、例えば鬼束ちひろさんなんか、
すごいパワーあふれた曲でした。
すごい魔力を持った曲でした。
聴き手を引き付けて引き付けて、深く落として落として。
どんどんがしがしと曲の世界に聴き手を落とし込んでいく。
それとこの曲を比較すると、もう全然違う。
いい意味で聴き手の気が抜ける。脱力できる。
鬼束ちひろさんの曲が存分に聴き手を曲の世界に浸からせるのに対して、
電気グルーヴのこの曲は”愉快犯”。
とても音楽を軽くしている。
音楽を一つの手段として捉え、そこまで音楽に深入りしていない音楽。
今までこのブログで解説してきた曲がどちらかというと音楽の中で聴き手と交流して、
その世界を紡ぐのに対して、
この曲は音楽はあくまで一つのツール。
ただ近くにあったものが、音楽にすぎなかっただけ。
電話とかインターネットとかと同列にある音楽。
その曲内の世界に価値観は置かない。
その曲内の世界に美意識を置かない。
あくまで曲は聴き手と歌い手(ボーカル。曲の作り手)のコミュニケーションのツール。
ただそれだけのもの。
だからこの曲は軽い。
だからこの曲はやりやすい。
だからこの曲は扱いやすい。
だいぶ声のファーストインプレッションの説明が長くなりましたので、
そろそろ曲に戻りましょう。
「再生時間0:22~0:36」
徐々にボーカルの声にも慣れていく。
慣れるのは大事。冷静になれるから。
慣れるのは大事。周りを見渡す余裕が出てくるから。
イントロの時と同じテクノ音が変わらず続いている。
変わらずこの曲に深さは感じない。
水の上を飛ばした小石がスキップしているような。
朝起きて仕事に行って、夕方になって家に帰るような。
当たり前のリズムが続いている。
単調な繰り返しが続いていく。
イントロから相変わらず続く単調なテクノ音が、
段々と段々と、僕ら聴き手の胸に刻まれていく。
単調なテクノ音が、僕らの心を何度も叩く。
繰り返しは初歩的な技で、しかし最も有効な手段。
多くの人がかかりやすい。
シンプルで単純なものほど、警戒心が僕らは弱いから。
徐々に僕ら聴き手は染まっていく。
徐々に僕ら聴き手は沈められていく、侵されていく。
その沼は、実際はとても浅いかもしれないのに、さも深い沼のような。
ひどく安易なトラップに、僕ら聴き手ははまっていく。
わかっちゃいるけど抜け出せない。
ぐだぐだこのままあの人と付き合っていても何もないのだけれど、
この不倫をやめられない。
単純なことがここにある。
単純な心の筋道が、そこに示される。
ああ、馬鹿だな。
そう、馬鹿だ。
「再生時間0:37~0:51」
再生時間0:37~0:51はボーカルの声がない。
「えっ無いの・・・。」
「声が欲しいのかい?・・・。」
「ううっ、欲しいです。」
「何が欲しいのかい?・・・」
「あなたのお〇〇〇ですう・・・」
みたいな。
僕ら聴き手はもう、彼ら(電気グルーヴ)のペースにはまっている。
再生時間0:21~0:37辺りで聴き手を引っ張っておいて、
一度ここの再生時間0:37~0:51で引き離す。
近づいて、一度離れる。
「別に最初は好きじゃなかったのに、あんなに思わせぶりなことして、今はあっけらかんとしていて。あいつ、私のこと好きじゃなかったの?」
的な。
簡単な揺さぶり。
安直な手法。だかそれが効く。
分かりやすい曲。
だが分かりやすく、僕ら聴き手も曲にハマっていく。
むずかしーことは考えんでもいい。
おじょーさん、おじょーさん。
おとなもこどもも、おねーさんも。ぽえ~ん、ぽえ~ん。
次にボーカルの声が来たら、彼らはどこに、僕らを連れてく。
誘われて誘われて。
誘い込まれたい。誘い込まれたい。
「再生時間0:52~1:07」
僕ら人間が、何を見て一番感動するか。
僕ら人間が、何を見て一番心踊らされるか。
僕が思うにそれは何かが”成長する”姿。
何かが成長する姿こそ、そこに一番の美しさがある、輝きがある。
何かが成長している姿を見ることこそ、僕ら人間は至上の悦(よろこ)びを感じる。
悦に入りたい、悦に入りたい。
僕らの基本命題はそこにある。
美しいものを見て、感動する。
輝くものを見て、心踊らされる。
それら美しさ、輝かしさとは、何かの”成長”の姿に内包するもの。
何かが変わる、変化する。
幼虫はさなぎに、さなぎは蝶に。
初心者が中級者に、中級者が上級者に。
新入社員が部長に、部長が社長に。
僕らは磨く。技を磨く。
磨くことが楽しい。
穢れた石を、磨くことが愛おしい。
この曲は単調な音楽。
同じ音の繰り返し。
しかしそれは僕らの現実世界の生活とリンクする。
単純な日々、単純な毎日。
ただ、そこに、君は気づく。
その積み重ねが、君を作っているということを。
その単調な日々が、原石に溢れた日々であることを。
音楽というのは曲と聴き手で作り出す一つの物語。
音楽というのは曲と僕ら聴き手で作り出す一つの気づき。
音楽のすべては君に還(かえ)る。
音楽のすべてが、君自身に反復される。
音楽のすべてが、君の生活のリンクする。
音楽は音楽単体では成立しない。
僕ら聴く人があって、音楽の真の価値が見いだされる。
音楽には輝きがある、美しさがある。
それを見出すのは聴き手自身であり、
その輝き、美しさとはすべて僕ら聴き手に帰結(きけつ)している。
単純で単純で。
同じリズムで同じリズムで。
曲は刻む、その時を。
聴き手は感じる、その輝きを、その美しさを。
邪悪なお兄さんたちは、悪者でも聖者でもない。
邪悪なお兄さんたちは、僕らの敵でも味方でもない。
ただ単純に、音を奏でる。
ただ単純に、創りたい音を作り、その音を楽しみ、その音を愛(め)でる。
徐々に聴き手にも伝わってくる。
電子音に混じった温かさを。
電子音に混じった勇ましさを
電子音に混じった毛深さを。
「再生時間1:07~1:22」
徐々に曲が、大きくなっていく、成長していく。
最初はガラクタのように感じたものが、とてつもない価値を身に着けていく。
曲にどんどん厚みができる。
単純に単純に。
僕ら聴き手は深くは侵されていない。深くは魅了されていない。
しかし確実に、心を蝕(むしば)まれていく。
ヒーローものを見ている感覚。
どんなに劣勢でも、どんなにピンチでも、最後は勝つ。
その安心感が、この曲にはある。
安定して僕ら聴き手を、気持ちいいスポットに落とす。
単純に単純に、僕らはハマっていく。
ハマる自分を俯瞰(ふかん)しながら、自分からハマっていく。
欲しい、欲しい、お〇〇〇が欲しい・・・。
「再生時間1:22~1:38」
そしてまた聴き手はかわされる。
ほんと僕らって単純。
単純な奴が、単純な音を聴いて、単純な罠にハマっていく。
熱いものの次は冷たいもの。
心が燃えたら、一度冷やす。
冷静と情熱の間で、僕ら聴き手は迷走する。迷走できる。
つまらないことで笑おう。
どうでもいいことで心をほぐそう。
君はそこまで切羽詰まらなくてもいい。
君はそこまで自分を追い込まなくていい。
単純に単純に、シンプルにシンプルに、世の中を見渡そう。
単純に単純に、シンプルにシンプルに、自分を抱いてあげよう。
君にはそれができる。
何故なら君は、そんなに複雑じゃないから。
絡まった自分を解(ほど)こう。
分からなくなった自分を整理しよう。
自分に何が必要か。
自分は何を求めているか。
疲れているなら、とりあえず軽い食べ物を口に含んで、そして眠ろう。
眠って頭を空にして、ゼロから自分を創っていこう。
何度でも戻って。何度でも失って。何度でも振り返って。
望む世界は、そう遠くない。
・・・かもしれない。
ごめん、適当に言った。
「再生時間1:38~終わりまで」
そろそろ終わりが近づいている。
そろそろこの曲の幕も下りる。
音楽というのはそっけない。
聴き手が惚れた時には、もうどこかに行っているような。
離れることは、認めるということ。
離れることは、立てよということ。
音楽は必要ない、ということは真理。
立ってる人には音楽は必要ない。
立てない人に音楽は向けられる。
立とうとしている人に音楽が手を差し出す。
そろそろこの曲も終わる。
そろそろ僕ら聴き手も現実世界にリターンしていく。
僕ら聴き手は何を得たか、何を見たか、何を失ったか。
それを探すのは難しい、それに応えるのは難しい。
身に着けたものは、自分の意識から消えている。
自分を守るものは、自分に気づかれないように守っている。
忘れたのではなく、備わった。
心に刻んだものを、身体に行き渡らせて。
身体に浸み込んだものは、もうそれは君自身。
恐さをも味方にして、君は行く。
弱さを糧にして、君は行く。
そうだろう?
たぶんそうなんじゃないかな。
分かんないけど、そう行ってみれば?
だって君はあれなんでしょう、そう、複雑じゃなく、
単純なんだから。
飢えた狼が、遠吠えをし続けている。
今日もお腹を空かして、獲物を探す。
獲物を呼んでいる。
ワオ~ン、クンクン。
モノノケダンス
電気グルーヴ
眠れない人のための「モノノケダンス(電気グルーヴ)」徹底解析。
~すべてのスマブラ族に告げる・・・。~
終わり。
後書き。
良かったです(笑)。
やっぱ波長が合う曲の方が解析しやすい。
前回のperfumeの曲はやっぱ女性向けだったので、
全然今回の方が自分に合っていてやりやすかったです。
久しぶりに楽しめた。
やっぱおもしれえなあ、音楽解析は。
ふ~、疲れた。
これで終わります。
おつかれさまでした<(_ _)>。