眠れない人のための「天体観測(BUMP OF CHICKEN)」徹底解析。~逆転のための準備運動~

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こんにちは犬飼です。犬飼ユウです。

今日の音楽解析をやっていきます。

 

疲れた一日の終わりに、一曲の音楽解析。

 

音楽はただ聴くだけのツールじゃない。

音楽は一人で手軽にできるオナニーじゃない。

音楽とその音楽を聴く聴き手があってはじめて成立しています。

 

音楽というのは化け物。

その世界には、とてつもない膨大なエネルギーが満ち溢れている。

なのでその音楽を受け取る側、音楽を聴く側もそれを受け止める力が必要。

音楽を聴く側にも大きなエネルギーが必要です。

 

音楽を聴くという行為は大きなエネルギーとエネルギーのぶつかり合い。

なので大人になると、音楽をあまり聴かなくなっていくのかもしれません。

大人は現実世界で疲れてしまって、音楽を受け止める余力が無くなっているから。

 

子供に戻ってもう一度、音楽を戯れよう。

昔に戻ってもう一度、音楽を受け止めてみよう。

 

そんなこんなで今日も、音楽解析をやっていきたいと思います。

 

音楽解析とは、1曲の音楽を聴いて、聴き手である僕がその音楽から何を感じ取ったか、何を連想したか、何を体験したかをみなさんに伝えることです。

 

僕は音楽を聴いているとき、その曲に引っ張られて頭の中で様々な心象が浮かんでは消え浮かんでは消えます。

音楽が僕の脳を刺激し、日常の世界では感じ取れないことが感じ取れます。

その感じ取ったことを、音楽解析と称してこのブログで文章にして書き記しています。

 

今日解析するのはBUMP OF CHICKENの「天体観測」

いつものようにYOUTUBEにある動画を再生させて、

その再生時間に合わせて僕が思った感じたことを書いていきます。

それではYOUTUBEの再生ボタンを押してください。

YOUTUBEの動画を再生しながら、僕の解析を読んでいってくれたら嬉しいです。

 

 

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「再生時間0:03~0:04」

 

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動画の再生時間0:03辺りで、イントロが始まります。

今日も始まるのか。

長い長い旅路が。

1つの曲というのは、1つの旅路。1つの叙事詩

長い長い物語が、ここから始まっていきます。

1つの物語が始まるということは、それまでの自分との別れ。

僕ら聴き手はここで、現実世界の自分と切り離していきます。

今まで生きてきた現実の自分との別れ。

長く生きている大人の方が、それが恐いのかもしれませんね。

何十年と積み上げてきたものを、すべて壊して。

若い人は、まだそこまで積み上げていないから、そこまで抵抗がないのかもしれません。

崩す覚悟が無いと、音楽は聴けない。

壊す勇気が無いと、音楽と出会えない。

 

今あるものを捨てて、未知のものを拾おうとする気持ちを持つことが、

音楽と出会う条件です。

もう現状に満足している人は無理に聴かなくてもいい。

音楽はあくまで、求める人にしか寄ってこない。

 

イントロの続きを聴いていきましょう。

 

 

「再生時間0:04~0:07」

 

 

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遠くに小さく見えていたイントロが、

こちらに寄ってきてその姿は大きくなり音も大きくなる。

始まっていく、始まっていく。

イントロは誘う。僕ら聴き手はその匂いについていく。

 

 

 

「再生時間0:07~0:09」

 

 

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音楽を聴いているとき、深呼吸するのを忘れないで。

 

音楽は聴き手と曲との、双方向のコミュニケーション。

聴き手がしっかりと曲を受け止めないと、曲は誰にも止められない。

精いっぱいに自己表現してくる曲を、僕ら聴き手も全力で応えなければいけない。

お互い全力でぶつかり合って、そして最後は散りましょう。

お互いがお互いを消し去るぐらい、応えあっていきましょう。

曲に応える、受け止めるとは単にMになれと言っているのじゃない。

時には攻めて、まぐわって。

 

音は泣いている、イントロは泣いている。

遠く遠くの夜空を見つめていると、不思議と涙がこみ上げてくるように。

この曲のイントロの再生時間0:07辺りの音を聴くと、僕は少し、視界がにじむ。

 

曲に何があったのか。

曲はこれから何を僕ら聴き手に見せてくれるのか。

曲のこれからを暗示するかのような、切なさのこみ上げ。

長い長い旅が始まる。

その始まりは、暗く、少し重い。

死亡フラグをイントロで感じながら、曲は進んでいく。

 

 

「再生時間0:10~0:12」

 

 

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曲に導かれて、僕ら聴き手は旅に出る。

まるで列車に乗ったような。

列車がゴトゴトと音を立てている。

持ってきた荷物は少ない。

乗客もまばらだ。

自分が住んでいたいた街からどんどん離れていく。

景色が変わる。景色が移ろう。

旅をしている時の、自分の心移りが好きだ。

まるで今までの自分は、住んでる街に囚われていたかのような。

旅に出ると、こんなにも自分の思考は広いのか、自由なのか。

自分が住んでる街にいた頃は、知らず知らずのうちに背負っている。

街が自分を縛っている。

それが旅に出ると解放される。

 

今夜の月は、とても綺麗だ。

 

 

 

「再生時間0:13~0:18」

 

 

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曲の音が変わる時、物語の場面も展開する。

曲の変わり目は物語の変わり目。

ついていかなきゃ。ついていきなきゃ。

曲が狼ならば、聴き手は赤いずきんをかぶって。

曲がりんごを差し出すならば、聴き手は知らずに飲み込んで。

 

五月雨(さみだれ)が急に、聴き手を襲う。

周りの景色が、雨で見えない。

雨に世界が閉鎖される。

こういう時、見えないものが見えたりする。

こういう時、考えないことを考えてしまう。

いつもの世界と遮断され、人とも遮断され。

雨が地面に打つ音が永遠に響く。

不思議な扉が開かれる。

できるだけ、追いかけて来てください。

先がどうなっているのか知らないけれど、

ここに留まっていることはとても危険だと思います。

できるだけ、ついてきてください。

 

 

 

「再生時間0:19~0:32」

 

 

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そろそろ案内人が現れる。

それまでここで待機していて。

こわがらないで、こわがらないで。

僕らが恐がると、案内人もこわがってしまう。

聴き手と歌い手(ボーカル)、2人で1つの物語を紡ぐ。

音楽は機械じゃない。

音楽の聴き手も機械じゃない。

手を取り合わないと、ここから出られない。

手を取り合わないと、物語を紡げない。

 

周りをよく見て落ち着いて。

彼が来るまでもう少し。

首を回して、肩をほぐして。

身体をほぐして呼吸をゆっくり。

 

そして僕らは、いきなり”斬られる”。

 

 

「再生時間0:33~0:36」

 

 

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音楽を聴く側にとって、ボーカルの声とは何なのか?

それはとてもとても、対等の立場ではない。

 

聴き手はボーカルに、挑戦しなければいけない。

曲の中で聴き手は、”成長”しなければいけない。

先生の剣を受けて。

師の胸を借りて。

 

音楽というのは1つの物語。

音楽というのは、聴き手が成長する、1つの物語。

音楽自身が主役じゃない。ボーカルの声が主役じゃない。

音楽の中で、僕らが掴み取るんだ。

音楽は場を提供するだけ。そこで何するかは、聴き手の自由だ。

 

 

師の剣の味はどう?

斬られた感想をどうぞ。

その剣はとても”甘い”。

斬られたのに、斬られた感覚がない。

奪われたのに、奪われた感覚がない。

知らないうちに、僕の余分なものを斬られたような。

知らないうちに、僕の醜い部分を斬られたような。

 

身体は心に、心は身体に。

生きていると、心が淀(よど)む。

淀んだ心は身体にも伝わり、身体も淀む。

淀む身体と淀む心。

共に堕ちていき。共に上がり難く。

 

乗れるのなら乗っていこう。

上々気流に乗っていこう。

 

 

「再生時間0:36~0:45」

 

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ボーカルの声が、聴き手に刻まれていく。

僕の心はボーカルの声に踏まれて、僕が持っていた色を、一度消していく。

持っていた荷物を落とす。

持っていた武器を落とす。

ボーカルの声によって、僕の闘争心が徐々に薄まっていく。

戦いから、一度離れる。

 

これはどういう曲なのだろう。

 

ボーカルの声は”優しい”というよりも、”儚(はかない)い”。淡(あわ)い

こちらが無理に動くとその火は消えてしまいそうで。

あまり動けない。灯かりを消さないために。

周りを照らすこともできない、小さな小さな灯かりの火。

僕ら聴き手が心配してしまうほど、弱い灯かり。

 

静けさが増していく。

どんどんと、夜が深まる。

 

 

 

「再生時間0:45~0:56」

 

 

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僕ら聴き手はまるで、ボーカルの先生になったような気分だ。

元気な生徒は手がかからなくていいけど、

この子にどう接したらいいのか分からない。

何考えてるか分からない子・・・。

 

子供。

君はいつまで、その瞳を持ち続けるのだろう。

子供の瞳というのは、残酷だ。

その瞳は、ずるいよ。

その瞳では、生きていけないよ。

みな、その瞳を捨てていく。

それは全然間違ってはいない。

子供の頃の瞳を捨てるのは、全然間違っていない。

子供の瞳を持ち続けたら、自分を救えない。

子供の瞳を持ち続けたら、自我が保てない。

 

子供の頃の瞳に映ったものは忘れなくてはいけない。

それはどうしても、眩しすぎて。

それはとても、大人の僕らじゃ背負いきれない。

 

 

 

「再生時間0:56~1:07」

 

 

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再生時間0:57辺りになって、出口が見えてきた気がして、

僕は少し安心する。

再生時間0:45~0:56辺りはきつかった。

道が多くて、辺りは暗くて、

永遠に迷子になってしまうのではないかと思った。

 

早く出ないと。ここにいてはダメだ。

ここはまるで、湯婆婆(千と千尋の神隠し)の経営する銭湯みたいな、そんな雰囲気。

自分の名前を忘れてしまう。

今を生きる意味、忘れてしまう。

 

子供の瞳が、ずっと見ている。

子供の頃の自分が、ここにはいる。

君は僕だけど、今の僕じゃない。

君を斬ることで、今の僕が成立できる。

いざ、尋常に。

 

 

 

「再生時間1:08~1:07」

 

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上がっていく。上昇していく。

僕らは何を得たか。

僕らは何を見たか。

過去の自分を斬ったけれど、それは過去の自分の否定ではない。

今の自分の器に入るのは、1つの自分のみ。

その器に入るべき自分を、選択しただけ。

 

 

あの頃に見ていたものは、もう見れない。

それは否定ではなく、今の僕への、強いエール。

 

今の自分へ。今の僕へ。

遠い自分ではなく、今の自分を大切に。

 

幾多の自分が重なって、今の自分がある。

過去の自分が重なって、今の自分がある。

 

さよなら自分。

さよなら、自分。

 

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天体観測

BUMP OF CHICKEN

 

眠れない人のための「天体観測(BUMP OF CHICKEN)」徹底解析。

~逆転のための準備運動~

 

終わり

 

 

後書き。

難しかった。

時間がいつもの1.5倍かかった。

ちょっと掴みずらい、捉えずらい曲でした。

ちょっとまた、僕の実力不足が出でしまった(笑)。

すいません。

今日はこれで終わります。

おつかれさまでした<(_ _)>。