眠れない人のための「茨の海(鬼束ちひろ)」徹底解説。~何を求めるか。何を信じていくか。~
こんにちは、犬飼です。
今日も音楽解析をやっていきたいと思います。
前回解析した「月光」の時と同様に、
YOUTUBEにある鬼束ちひろさんの「茨の海」の動画の再生時間に合わせて、
解説していきたいと思います。
「再生時間~」に合わせて、音楽を再生して、文章を読んでいてください。
では解析をはじめていきます。
「再生時間0:00~0:12」
再生時間0:00秒から0:12秒まで。
明るい灯かりに導かれて、僕らは曲の世界と触れていく。
暗さを抱えた自分の心が照らされて、
僕は自分の心を顧みる。
終わらせられない自分がいた。
みんなが帰っていって、一人残されてしまった自分がいた。
一人の僕を夜が包む。
夜の暗闇が僕を襲い、僕の姿は闇にまみれていく。
ひとり。
ひとり。
暗闇の中、一人僕は辺りを見渡す。
向こうの方で音がするので行ってみる。
以下詳しい解説。
前回解説した「月光」と比較して、『明るい』イントロで曲がはじまりました。
「不安な気持ち」をどこか抱いていた僕ら聴き手にとって、
それは少し、安らぎをもらえます。
僕もそうですが鬼束ちひろさんの曲を聴く人は、
鬼束ちひろさんの曲にある程度「癒し」を求めて、その曲を聴きに来ます。
鬼束ちひろさんの曲を聴こうとしている人はその曲に「救い」を求めてきています。
なので大抵、不安定な心の持ち主が聴き手に多いと思います。
僕も含めてそういう不安を持った人が、この曲の最初のこの「明るい」イントロ音で、
少し癒されます。少し元気になります。
暗かった心に、少し「灯かり」がともります。
灯かりがともった自分の心が、少し自分を顧(かえり)みます。
はじまりがあれば終わりがある。
だけど終わらせることは、かんたんではない。
始まることは簡単だけれど、終わらせるのは難しい。
みんなが終わらせることができていくなか、
自分だけができなくて、終わらせることが出来なくて、取り残されている。
僕だけが一人、ここに取り残されている。
夜。
たった一人で過ごす夜。
夜が進む。
夜が増殖する。
夜が散らばっていく。
夜の闇に、自分が侵食される。
侵食されることで、自分の姿が分からなくなる。
ひとり。
自分の姿が分からなくなった自分がひとり。
ひとり。
夜の闇に侵されていってしまった自分がひとり。
真っ暗な闇の中で、姿を忘れた自分が一人。
向こうの方で音がしている。
行ってみよう。自分を探して。
「再生時間0:12~0:24」
音がする方に歩いていく。
強い灯かりがある方に歩いていく。
その道なりは険しいが、何だかとっても心地いい。
歩くことが心地いい。
息をすることが心地いい。
息が乱れるのが楽しい。
この道はいつまで続くのだろう。
もっと続いて欲しい。
もっと僕は、この道を歩いていたい。
以下詳しい解説。
音につられて歩いてみると、その道なりは結構険しい。
足場が悪かったり、視界が悪かったり。
だけど、なんだろ・・。
ここで息をするのが気持ちいい。
ここで呼吸が乱れるのが心地いい。
ここを歩くことが気持ちいい。
歩いていると、景色が変わるのか心地いい。
今までの自分が頭でっかちになっていたことに気づかされる。
今までの自分が、狭い範囲でうずくまっていたことに気づかされる。
ああ、気持ちいい。
ああ、安らぐ。
この道はどこに続くのだろう。
この道はいつまで続くのだろう。
まだ続いて欲しい。しばらく歩いていたい。
向こうの方で、見たこともない動物が鳴いてる。
向こうの方で、見たこともない動物が泣いている。
「再生時間0:24~0:48」
ボーカルの声から差し出される食料を拒否して、
僕はボーカルの声を観察し続ける。
その声のエネルギーは圧倒的で、周りの物に影響しだす。
周りを動かしていく君を見ながら、
それなら何故君は、「拒絶」の色を示しているのか。
矛盾した君を見ながら、頭痛気味の僕は中々、考えることが出来なかった。
以下詳しい解説。
ボーカルの声がはじまります。
その声はまるで、僕らに食べ物を差し出されたような。
それは受け取れないけれど。
だって今の自分には、食べ物は身体に通らないから。
まだ今の自分には受け取れられない。
食べれない。食べたくない。
そんなことより教えて欲しい。
ここがどこなのか。この道はどこに続くのか。
君はここでなにをしているのか。
そう問うてみても、君は何も答えず、静かに舞い出す。
それにつられて、周りの景色が変わっていく、動いていく。
君がすべての動力の源のように。
君につられて周りが動く。
周りの植物、動物、すべてが過激的に、しかしゆっくりうねりだす。
そのエネルギー源である君は太く、固く。強く、眩しく。
それでも君は、まだ「拒絶」を続けている。
そうすることでしか、君は自分を保てないから。
「再生時間0:48~1:05」
再生時間0:48秒から1:05秒まで。
またひとりになった僕だったが、何か僕の胸の奥に、何かが植え付けられている。
生きることを拒否していた僕の中で、新たな生命が動き出す。
それをどうすればいい。
夜が明けるまで、その決断は持ち越そう。
以下詳しい解説。
気づいたら周りに見えていたものはすべて消えていて、
僕はまた自分ひとりになった。
やはりひとりが心地いい。
僕はひとりが好きだ。
そう思って生きていたし、これからもそうだろう。
だけど自分の身体の真ん中あたり、胸と胸の間のあたりから感じる、
この太い、固い、強いものは何なのだろう・・・。
それが取れない。
それは何か、植え付けられたような・・・。
曲が進むにつれ、ボーカルが歌うにつれ、
僕の身体の真ん中に植え付けられたものが、強く主張してくる。
自分という生命の中に、違ういのちが混じったような。
自分という産業廃棄物の中に、気味悪くうごめくものがある。
・・・。
生きたくないなあ・・・。
生きるのを拒否するのは、心地いい。
そう思っているのに、身体の中に植え付けられた気味の悪いものが、僕をかき乱し、僕の中にうねりを作る。
そのうねりから、見える、感じる。
そのうねりから、今の自分とは別の自分が生まれてくるのを。
人はそれを、創造という。
神にだけ許された行為が、自分の身体の中で巻き起こる。
それに対し僕は、どうリアクションすればいいのだろう。
これを自ら頼んではいない。
これを自ら求めてはいない。
ならいらない?
いるか、いらないか。
欲しいか、欲しくないか。
まだ決めなくていい、夜が明けるまで、まだ時間はあるのだから。
「再生時間 1:05~1:15」
再生時間 1:05秒から1:15秒まで。
人を求める自分がいる。
他人を必要としている自分がいる。
以下詳しい解説。
誰に認められる。誰に必要とされる。
誰に嫌われる。誰と寄り添う。
誰に怒られる。誰と分かち合う。
誰に、誰に、自分を知ってもらいたいか。
赤ん坊は知っている、泣くと誰かが寄ってきてくれることを。
だから人は泣く。誰かと共に生きたいから。
「再生時間 1:15~曲の終わりまで。」
夜が明ける。
ここで音楽解析は終了する。
以下詳しい解説。
そして夜は明ける。
明けてしまう。
クソみたいな今日が来てしまう。
それでもまだ、ここにいたいなら、いればいい。
いつまでもいればいい。気のすむまでいればいい。
今夜も植え付けよう。今夜も交わろう。
鬼束ちひろ - 茨の海
眠れない人のための「茨の海(鬼束ちひろ)」徹底解説。
~何を求めるか。何を信じていくか。~
音楽解析おわり。
終わりです。
ああ、眠い・・・。
おやすみなさい<(_ _)>。
あとがき
読み返すと、主語が分かりにくいですね(笑)。
また今度添削するかも。
9月24日。
読み返してみて爆笑する。
ひどいな(笑)。
すごくポエムっぽい(笑)。
出すのが恥ずかしいから更新はするけどツイッターに上げるのはやめておこう。
この記事考えると、最近の記事は大分上手くなっていると思う。
この記事とか全然説明してないもん。
自分の内なる心の動きをただ書いてるだけ。
まあこれはこれで僕は好きだけど。
やっぱもう少し分かりやすく書かないとなあ。