眠れない人のための「茨の海(鬼束ちひろ)」徹底解説。~何を求めるか。何を信じていくか。~

f:id:inukaiyuu:20180823235023p:plain

 


鬼束ちひろ - 茨の海

 

 

こんにちは、犬飼です。

 

今日も音楽解析をやっていきたいと思います。

 

 

前回解析した「月光」の時と同様に、

YOUTUBEにある鬼束ちひろさんの「茨の海」の動画の再生時間に合わせて、

解説していきたいと思います。

 

 

「再生時間~」に合わせて、音楽を再生して、文章を読んでいてください。

では解析をはじめていきます。

 


鬼束ちひろ - 茨の海

 

 

 

「再生時間0:00~0:12」

 

再生時間0:00秒から0:12秒まで。

 

明るい灯かりに導かれて、僕らは曲の世界と触れていく。

 

暗さを抱えた自分の心が照らされて、

僕は自分の心を顧みる。

 

終わらせられない自分がいた。

みんなが帰っていって、一人残されてしまった自分がいた。

 

一人の僕を夜が包む。

夜の暗闇が僕を襲い、僕の姿は闇にまみれていく。

 

ひとり。

ひとり。

 

暗闇の中、一人僕は辺りを見渡す。

 

向こうの方で音がするので行ってみる。

 

以下詳しい解説。

 

 

f:id:inukaiyuu:20180924220131p:plain

 

 

 

 

前回解説した「月光」と比較して、『明るい』イントロで曲がはじまりました。

 

「不安な気持ち」をどこか抱いていた僕ら聴き手にとって、

それは少し、安らぎをもらえます。

 

僕もそうですが鬼束ちひろさんの曲を聴く人は、

鬼束ちひろさんの曲にある程度「癒し」を求めて、その曲を聴きに来ます。

鬼束ちひろさんの曲を聴こうとしている人はその曲に「救い」を求めてきています。

 

なので大抵、不安定な心の持ち主が聴き手に多いと思います。

 

僕も含めてそういう不安を持った人が、この曲の最初のこの「明るい」イントロ音で、

少し癒されます。少し元気になります。

 

暗かった心に、少し「灯かり」がともります。

 

灯かりがともった自分の心が、少し自分を顧(かえり)みます。

 

はじまりがあれば終わりがある。

だけど終わらせることは、かんたんではない。

始まることは簡単だけれど、終わらせるのは難しい。

 

みんなが終わらせることができていくなか、

自分だけができなくて、終わらせることが出来なくて、取り残されている。

僕だけが一人、ここに取り残されている。

 

夜。

たった一人で過ごす夜。

 

夜が進む。

夜が増殖する。

夜が散らばっていく。

 

夜の闇に、自分が侵食される。

侵食されることで、自分の姿が分からなくなる。

 

ひとり。

自分の姿が分からなくなった自分がひとり。

 

ひとり。

夜の闇に侵されていってしまった自分がひとり。

 

真っ暗な闇の中で、姿を忘れた自分が一人。

 

向こうの方で音がしている。

 

行ってみよう。自分を探して。

 

 

「再生時間0:12~0:24」

 

音がする方に歩いていく。

強い灯かりがある方に歩いていく。

 

その道なりは険しいが、何だかとっても心地いい。

 

歩くことが心地いい。

息をすることが心地いい。

息が乱れるのが楽しい。

 

この道はいつまで続くのだろう。

 

もっと続いて欲しい。

もっと僕は、この道を歩いていたい。

 

以下詳しい解説。

 

f:id:inukaiyuu:20180924222202p:plain

 

 

音につられて歩いてみると、その道なりは結構険しい。

 

足場が悪かったり、視界が悪かったり。

 

だけど、なんだろ・・。

 

 

ここで息をするのが気持ちいい。

ここで呼吸が乱れるのが心地いい。

 

ここを歩くことが気持ちいい。

歩いていると、景色が変わるのか心地いい。

 

今までの自分が頭でっかちになっていたことに気づかされる。

今までの自分が、狭い範囲でうずくまっていたことに気づかされる。

 

ああ、気持ちいい。

ああ、安らぐ。

 

 

この道はどこに続くのだろう。

この道はいつまで続くのだろう。

 

まだ続いて欲しい。しばらく歩いていたい。

 

 

向こうの方で、見たこともない動物が鳴いてる。

向こうの方で、見たこともない動物が泣いている。

 

 

 

「再生時間0:24~0:48」

 

 

ボーカルの声から差し出される食料を拒否して、

僕はボーカルの声を観察し続ける。

 

その声のエネルギーは圧倒的で、周りの物に影響しだす。

 

周りを動かしていく君を見ながら、

それなら何故君は、「拒絶」の色を示しているのか。

 

矛盾した君を見ながら、頭痛気味の僕は中々、考えることが出来なかった。

 

以下詳しい解説。

 

f:id:inukaiyuu:20180924222702p:plain

 

 

 

 

ボーカルの声がはじまります。

 

その声はまるで、僕らに食べ物を差し出されたような。

それは受け取れないけれど。

 

だって今の自分には、食べ物は身体に通らないから。

 

まだ今の自分には受け取れられない。

食べれない。食べたくない。

 

そんなことより教えて欲しい。

 

ここがどこなのか。この道はどこに続くのか。

君はここでなにをしているのか。

 

そう問うてみても、君は何も答えず、静かに舞い出す。

 

それにつられて、周りの景色が変わっていく、動いていく。

 

君がすべての動力の源のように。

君につられて周りが動く。

 

周りの植物、動物、すべてが過激的に、しかしゆっくりうねりだす。

 

そのエネルギー源である君は太く、固く。強く、眩しく。

 

それでも君は、まだ「拒絶」を続けている。

 

そうすることでしか、君は自分を保てないから。

 

 

 

「再生時間0:48~1:05」

 

再生時間0:48秒から1:05秒まで。

 

またひとりになった僕だったが、何か僕の胸の奥に、何かが植え付けられている。

 

生きることを拒否していた僕の中で、新たな生命が動き出す。

 

それをどうすればいい。

 

夜が明けるまで、その決断は持ち越そう。

 

以下詳しい解説。

 

 

f:id:inukaiyuu:20180924224528p:plain

 

 

気づいたら周りに見えていたものはすべて消えていて、

僕はまた自分ひとりになった。

 

やはりひとりが心地いい。

僕はひとりが好きだ。

 

そう思って生きていたし、これからもそうだろう。

 

 

だけど自分の身体の真ん中あたり、胸と胸の間のあたりから感じる、

この太い、固い、強いものは何なのだろう・・・。

 

それが取れない。

 

それは何か、植え付けられたような・・・。

 

 

曲が進むにつれ、ボーカルが歌うにつれ、

僕の身体の真ん中に植え付けられたものが、強く主張してくる。

 

自分という生命の中に、違ういのちが混じったような。

 

自分という産業廃棄物の中に、気味悪くうごめくものがある。

 

・・・。

 

生きたくないなあ・・・。

 

生きるのを拒否するのは、心地いい。

 

そう思っているのに、身体の中に植え付けられた気味の悪いものが、僕をかき乱し、僕の中にうねりを作る。

 

そのうねりから、見える、感じる。

 

そのうねりから、今の自分とは別の自分が生まれてくるのを。

 

 

人はそれを、創造という。

 

神にだけ許された行為が、自分の身体の中で巻き起こる。

 

それに対し僕は、どうリアクションすればいいのだろう。

 

これを自ら頼んではいない。

これを自ら求めてはいない。

 

ならいらない?

いるか、いらないか。

欲しいか、欲しくないか。

 

 

まだ決めなくていい、夜が明けるまで、まだ時間はあるのだから。

 

 

「再生時間 1:05~1:15」

 

再生時間 1:05秒から1:15秒まで。

 

人を求める自分がいる。

他人を必要としている自分がいる。

 

 

以下詳しい解説。

 

f:id:inukaiyuu:20180924230243p:plain

 

 

誰に認められる。誰に必要とされる。

 

誰に嫌われる。誰と寄り添う。

 

誰に怒られる。誰と分かち合う。

 

誰に、誰に、自分を知ってもらいたいか。

 

赤ん坊は知っている、泣くと誰かが寄ってきてくれることを。

だから人は泣く。誰かと共に生きたいから。

 

 

「再生時間 1:15~曲の終わりまで。」

 

夜が明ける。

 

ここで音楽解析は終了する。

 

以下詳しい解説。

 

 

f:id:inukaiyuu:20180924230534p:plain

 

 

 

そして夜は明ける。

明けてしまう。

 

クソみたいな今日が来てしまう。

 

 

それでもまだ、ここにいたいなら、いればいい。

いつまでもいればいい。気のすむまでいればいい。

 

 

今夜も植え付けよう。今夜も交わろう。

 

 

f:id:inukaiyuu:20180924230651p:plain

 

鬼束ちひろ - 茨の海

 

眠れない人のための「茨の海(鬼束ちひろ)」徹底解説。

~何を求めるか。何を信じていくか。~

 

音楽解析おわり。

 

 終わりです。

ああ、眠い・・・。

おやすみなさい<(_ _)>。

 

あとがき

読み返すと、主語が分かりにくいですね(笑)。

また今度添削するかも。

 

 

9月24日。

読み返してみて爆笑する。

ひどいな(笑)。

すごくポエムっぽい(笑)。

出すのが恥ずかしいから更新はするけどツイッターに上げるのはやめておこう。

この記事考えると、最近の記事は大分上手くなっていると思う。

 

この記事とか全然説明してないもん。

自分の内なる心の動きをただ書いてるだけ。

まあこれはこれで僕は好きだけど。

やっぱもう少し分かりやすく書かないとなあ。